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9月27日  牧ノ戸駐車場~<約2キロの車道を歩く>~大曲登山口~
三俣山(西峰~本峰~北峰~南峰~Ⅳ峰)~平治岳南峰~平治岳~
北大船山~大船山~法華院温泉山荘 宿泊

9月28日  法華院温泉山荘~10立中山~11白口岳~12鳴子山~13稲星山~
14
久住山~15中岳~16天狗ヶ城~17星生山~18肥前ヶ城<立入禁止>
19扇ヶ鼻~20岩井川岳<立入禁止>21沓掛山~牧ノ戸登山口&駐車場

 
 九重連山 チャレンジ  21

2014年 9月27~28日

今回の九重山行は久しぶりに法華院温泉山荘に泊まることにした。相棒は同級生で健脚の
M原君。 「一泊するとなればコースはどうしよう?」といろいろ考えたあげく、とんでもないことを計画してしまった。二日間で
<出来る限りの山頂を踏もう!> と、大人げない発想だが中年世代のちょっとした挑戦?冒険?いや暴走とも受け取られても仕方がない山行である。
さて結果は如何に?



法華院温泉山荘      大きな「登山靴」のオブジェ  9月27日11時43分
小雨降る中だが、法華院温泉山荘ではたくさんの登山者で賑わっていた。

   

 一日目 9月27日(土曜日)   <コース概要>

1、牧ノ戸駐車場 4時52分 ~ 2、大曲登山口 ~ 3、すがもり越え ~
4、三俣山(西峰・本峰・北峰・南峰・Ⅳ峰) ~ 5、すがもり越え ~  6、北千里ヶ浜 ~
7、法華院温泉山荘 ~ 8、坊ヶツル~ 9、大戸越 ~ 10、平治岳南峰 ~ 
11、
平治岳 ~ 12、平治岳南峰 ~ 13、大戸越 ~ 14、北大船山 ~ 15、段原~ 
16、
大船山 ~ 17、段原 ~ 18、坊ヶツル ~19、法華院温泉山荘 17時08分 (宿泊)



               
 
牧ノ戸第一駐車場はほぼ満車状態

牧ノ戸駐車場到着  4時35分 
前夜、お天気は晴れの予報から曇りに変わっていた。少々不安だったが、駐車場に近づくにつれて夜空には満点の星が広がり、安堵感と期待感が膨らんできた。牧ノ戸駐車場に到着し、うかれて登山準備に取り掛かる。ところが、15分程の準備を終えて「さあ出発しよう!」と空を見上げると、な、なんと星が見えない。そして、まさかの霧雨が降り出したではないか。悪夢だった。

 

1、牧ノ戸駐車場をスタート  4時52分
気まぐれな雲が霧雨を降らせ、我々をからかっているのだろうと軽い気持ちで出発した。
今回は「九重連山チャレンジ21」と銘打って二日間で21座の山頂を踏んでやるぞ!と言う挑戦登山である。入山する登山口はここから2キロ程下った所にある、大曲登山口。最初は車道を通行車両に注意して歩くことになる。ヘッドランプが夜道を照らす。

 
 真っ暗な大曲登山道入り口

2、大曲登山口  5時18分
牧ノ戸駐車場から歩くこと約25分で大曲登山口に到着。途中、暗闇の中ヘッドランプを点けて車道を歩く我々に通行車両が驚いて徐行する始末。「驚かせて申し訳ない。」
断続的に降る霧雨で上着に水滴が沢山付く。ザックも濡れて嫌な感じになってきた。それでも、「きっとその内、雨も止むだろう」とそのまま大曲登山口からすがもり越えに向けて分け入った。

 

砂防ダムにかかるハシゴ  5時21分
すぐに砂防ダムのハシゴにさしかかる。「下って上って」また登山道を歩く。

    漆黒の闇

 

鉱山道路に出会う  5時36分
先程のハシゴから歩いていると登山道が何度か分かれるが、注意して歩くと大丈夫である。霧雨は相も変わらず降っている。それに加えてなんだか白いベールに包まれてきた。「エッ~、霧だ!」お天気は良くなるどころか、ますます悪化。山のお天気とは言え、こんな状況になるとは想定外だったので、「晴れろ、晴れろ」と念じて上った。

 

鉱山道からガレ場への分岐  5時52分
ここで霧雨は止んだが、辺りは濃霧で何も見えない。ガレ場に下る場所は黄色のペンキの矢印が教えてくれる。そしてこの先も黄色のペンキを辿って歩くことになる。

    霧の中での救世主

 

3、すがもり越え  6時15分
ガレ場を慎重に進みすがもり越えに到着。ここで朝日を浴びる予定だったが・・・。

   愛の鐘 






すがもり越えから三俣山方面を見上げる  6時36分  視界は10メートル位だろうか? 


すがもり越えの休憩舎のベンチに座り、作戦会議! 「チャレンジ21」も1座目で断念なのか? 少しためらう気持ちも出たが安全第一を忘れず、「とにかく行けるところまで行ってみよう!」と気を取り直して、レインウェア、ザックカバー等の完全装備で三俣山を目指すことにした。スマホによる天気予報は午後から回復するらしいが、そのようには思えない。霧雨は完全に雨に変わり、霧は更に濃く、そして風も吹いてきた。

「さあ、三俣山に登ろう!」(本音はかなり不安)

無理はしないことを肝に銘じて、右側のなだらかなスロープの登山道を進むことにした。






 

三俣山西峰の右肩ケルン  7時02分
西峰斜面後半の急坂にも耐え、26分で西峰山頂右肩に到着。風は一層強くなった。
いつもなら写真も撮りつつ歩を進めるのだが、全くその気になれずただただ黙々と歩く。足下にリンドウが顔を出しているが、花びらを閉じてじっと耐えている。雨で濡れた登山道の黒土はヌルヌルと滑って、平坦な山頂広場でも油断をすると転倒してしまう。

 

4、三俣山・西峰山頂  7時08分  1678m
牧ノ戸駐車場をスタートして2時間16分。やっと1座目に登頂。さあ次に行こう!

   1座目
   (参考)20121021日 錦綾 三俣山

 

三俣山・本峰山頂  7時40分  1744m
濃霧の中だが、登山道を辿って本峰に到着!初めて歩く方は霧の中の三俣山は道迷いをする可能性があるのでご注意を!

    2座目

 

三俣山・北峰山頂  8時22分  1550m
本峰から急坂を転げ落ちるように下り、そして北峰の急登に喘ぐ。大鍋は全く見えない中、山頂へ!
山頂碑が見当たらない(悲)


    3座目

 

雨ヶ池への分岐を通過  8時49分
このルートは現在通行禁止となっている。一度歩いてみたいと思っているのだが、いつになれば通れるのだろう?

    南峰へと向かう

 

大鍋への分岐で休憩  9時01分
一日目の登山は行動食で充電しながら歩いた。羊羹、おにぎり、ドライフルーツ、チョコバー、ウィダー、ソーセージ、黒糖塩飴等。

    羊羹が旨い

 

三俣山・南峰山頂  9時23分  1743m
休憩後は斜面を寡黙に坦々と上り、南峰山頂に到着!悲しいかな天候はまだ回復しない。淡い期待を込めて先へと進む。

   4座目

 

三俣山・Ⅳ峰山頂  9時54分  1690m
濃霧と覆い茂る笹で道がよく分らないので、無理せず本峰経由でⅣ峰を目指した。これで三俣五峰を制覇だ!霧の中よく歩いた!

    5座目

 

三俣山西峰斜面を下山  
Ⅳ峰山頂を踏んだ後、すぐにすがもり越えを目指して下山開始。往路を慎重に歩いて、西峰へ。西峰右肩のケルンからすがもり越えまでの下り坂がかなり苦労した。下から吹き上げてくる強風、それと共に容赦なくバチバチと襲ってくる雨粒。濃霧に加え、メガネは水滴だらけで、自分の足下もろくに見えずオロオロしながら登山道を下った。辛かった。






5、すがもり越えに無事に到着  10時42分  休憩舎が全く見えない

がもり超えに到着した時、かなり疲労困憊で「チャレンジ21」はもう無理だと思った。
しかし、相棒のM原君はまだまだ元気だったので、内心少し悔しかった!




 

6、北千里ヶ浜  11時04分
すがもり越えで少し休憩した後に北千里へとガレ場を下る。このガレ場も黄色のペンキに助けられた。

    よく目立つ

 

法華院温泉山荘が見えてきた  11時32分
北千里ヶ浜からガレ場をペースよく下り、法華院温泉へ下って来た。今日はここに宿泊だが、少し休憩して今度は平治岳を目指す。

   山荘の間を通過 

  7、法華院温泉山荘ベンチで休憩 11時44分
法華院温泉山荘の看板の前には、大きな登山靴のオブジェが置かれていい感じ。雨はすっかり止んで平治岳が見えてきた。

    きままに登山靴





8、オタカラコウの咲く坊ヶツルを歩く  11時49分  木道を歩いてテントサイト方面へ


 

平治岳を目指す!  11時52分
よく見ると山肌を雲が昇っている。どうやら天気予報通り午後は晴れそうな雰囲気だ。テントサイトは10張程度だった。

    大きなアザミ

 

平治岳と大船山の登山口分岐  11時55分 
これからは、平治岳→大戸越→北大船→大船山→坊ヶツルと、夕方までにこの場所に下ってくる予定である。ちょっと不安。

   左の平治岳方面へ

 

平治岳登山道で「一人一石運動」 12時01分
平治岳への登山道では「九重の自然を守る会」が「一人一石運動」を行っている。ミヤマキリシマの時期など、多くの登山者が押し寄せて登山道が荒れるのだろう。ぬかるんだ登山道に登山者が石を運んで、登山道を守ると言う活動である。大戸越まで必死に歩いているとお天気が徐々に回復。陽射しも強くなり暑くなってきた。

 

9、大戸越(うとんごし)  12時37分
坊ヶツルからの登山口から42分で大戸越に到着。樹林帯を抜けると「あ~、また霧だ。」目まぐるしく変わるお天気に翻弄される。

     小休憩

 

大戸越にデポして平治岳へ  12時49分
ペットボトルを1本持って、まずは平治岳南峰へと向かう。上り専用路に取り付く。登山道に咲く小さな花が疲れを癒してくれる。

    イヨフウロ

 

10、平治岳南峰  13時10分  1615m
大戸越から21分で平治岳南峰へ到着。
この登路は、ミヤマキリシマの時期は大渋滞となる。今日は貸し切りノンストップ!

    6座目

 

11、平治岳  13時19分  1643m
南峰から9分で平治岳山頂。時折見える青空や綺麗な雲海に感動!早朝から悪天候だったので、気分も晴れて元気が出てくる。

    7座目

 

12、平治岳南峰  13時36分
平治岳山頂からUターンとなる。再度南峰を通過して大戸越まで下る。下りの際、黒土はぬかるんでとても滑りやすい。下りは苦手。

    シモツケソウ

  13、大戸越(うとんごし)  13時52分
南峰から16分で大戸越まで下って来た。腰を下ろして休憩。6月にはピンクに染まる平治岳南峰斜面。今は霧が晴れて良く見える。

    リンドウ
  大戸越を出発  14時10分
大戸越で少し休憩して北大船を目指す!ここからの急登が本日の正念場!標識はグラグラと今にも倒れそうだ。新設を望む。

    段原・大船山へ





大戸越から北大船山への急登   14時28分  早朝出発して9時間36分が経過している
もう足はガクガク。頭はクラクラ。もうひと踏ん張りと思って足を運ぶ。



 


ナナカマドの実


ヤマラッキョウ



 

北大船の稜線  14時57分
急登を上り詰めると、嬉しい平坦な稜線歩きとなる。しかし、ススキや笹などが鬱蒼と茂り、登山道が時々わからなくなるほどだ。

   紅葉の始まり

 

14、北大船山  15時00分  1706m
稜線歩きはテンポよく早や歩き状態。時折、草に隠れた岩につまずき、ヒヤッとする。紅葉に負けじと黄葉も始まっている。

   8座目

 

15、段原にデポして大船山へ  15時06分
大船山の山頂を踏み、またここまで戻ってくるので、迷わずザックをデポすることを決めた。段原の分岐表示が新設されていた。

    ザックをデポ

 

16、大船山  15時23分  1786m
この大船山で本日目標の全山頂を踏むことが出来た。山頂から法華院温泉山荘へ電話を入れて、到着が少し遅くなることを伝えた。

    9座目

  17、段原  15時46分
大船山からも霧で何も見えなかった。せっかくの景色を見る事が出来ず残念だ。結局今日は霧に悩まされる一日となった。

    坊ヶツルへ下る
 

五合目で休憩  16時08分
M原君の先導でテンポよく下って行く。途中で「五合目」の標識を見つけて休憩することにした。お互い疲れて会話が少ない。

    あと半分

  立中山への分岐  16時18分  右下へ
調子よく下っていると、分かれ道に出会う。つい真っ直ぐ進みたくなるが、右下に下る道が坊ヶツルへと続くルート。足下に表示有。

    確認、確認!
  18、坊ヶツル  16時52分
11時55分にここから出発し、平治岳→北大船山→大船山と約5時間かけて周回してきた。フラフラだが達成感は大なり。

    やっと着いた~






坊ヶツル テントサイト  16時55分   皆さんゆっくり寛いでいる



 

19、法華院温泉山荘  17時08分
今日はここ法華院温泉山荘に宿泊だ!久しぶりなのでとても楽しみにしていた。さっそく受付へと向かう。早く温泉に入りたい。

    賑わう山荘

 

風呂場オープンデッキからの風景 17時47分
夕食は6時からとの事だったので、その前に温泉へと直行!温泉では石鹸、シャンプーは使用できないが、熱い湯船に満足しながらゆっくりと浸かった。至福の時間。
窓の外に目をやると、さっき歩いた平治~北大船~大船の稜線が夕暮れの中に浮かび上がる。牧ノ戸からの12時間踏破を思い出して、M原君も私も満足感が溢れていた。

どうやら明日は晴れそうだ!






満席の夕食風景  18時05分  各テーブルで「乾杯!お疲れ様!」と言う声が飛び交う


 

本日の夕食  18時18分
夕食券を渡すと、「マイクで呼びますので、席でお待ちください」と言われた。10分程で熱々の夕食を用意して頂いた。大満足!

    生ビールが旨い

 

お弁当二つ  20時30分
夜8時半頃、法華院温泉山荘のスタッフの方が、注文していたお弁当を部屋まで届けてくれた。この弁当は翌日の分で、一つは朝食、もう一つは昼食だ。明日の出発予定が早朝5時なので、残念ながら山荘で朝食を食べることが出来ない。山荘での朝食をお弁当に変えてもらった。お弁当の内容は朝、昼と変えてあるそうで、山荘の思いやりを感じた。


 
入口(左/受付・正面/売店・右/食堂)


受付窓口

 
下足場所



山荘内廊下(正面/洗面所・右/トイレ)


 
洗面所
 

山荘内廊下(左右個室が並ぶ)
 
個室(11号室)

         法華院温泉山荘ご紹介
標高1303m。
九州で一番高い所にある温泉です。
個室 22室(6畳)  一般 9000円
大部屋(120人収容) 一般 8500円
<予約受付は電話のみ> 090-4980-2810
4月~ 8月  3月1日から 午前7時より
9月~11月  7月1日から 午前7時より
12月~3月  9月1日から 午前7時より


 


二日目 9月28日(日曜日)   <コース概要>  

19、法華院温泉山荘 5時07分 ~ 20、鉾立峠 ~ 21、立中山 ~ 
22、
鉾立峠(朝食) ~ 23、白口岳 ~ 24、稲星越え ~ 25、鳴子山 ~ 
26、稲星越え ~ 27、稲星山 ~ 28、久住山 ~ 29、御池 ~ 
30、慰霊碑(昼食) ~ 31、池の小屋(避難小屋) ~ 32、中岳 ~ 33、天狗ヶ城 ~ 34、久住分れ ~ 35、星生崎 ~ 36、星生山 ~ 37、西千里ヶ浜 ~ 
38、肥前ヶ城<立入禁止> ~ 39、扇ヶ鼻分岐 ~ 40、扇ヶ鼻 ~ 
41、岩井川岳<立入禁止> ~ 42、扇ヶ鼻分岐 ~ 43、沓掛山 ~ 44、牧ノ戸登山口



 

二日目(9月28日)出発準備  5時00分
昨晩は9時に就寝。4時起床で朝風呂に入って準備を始めた。夜空は満点の星。どうやら我々が一番早いスタートのようだ。

    準備完了!






 9、法華院温泉山荘  5時07分  まだ暗い中を二人で静かにスタート!

 


 

鉾立峠への分岐を右へ  5時08分
二日日はまず立中山を目指す!山荘から50m程下った所に分岐がある。テントサイトの上の道を鉾立峠方面に進むことになる。

   夜道は苦手だ 

 

20、鉾立峠での夜明け  5時36分
ヘッドランプを頼りに真っ暗な登山道を約30分歩くと鉾立峠に到着!すると、前方にある大船山の右裾野が白み始めた。

    立中山へ

 

21、立中山  5時54分  1464m
夜が明けてきた。とても清々しい朝だ!今日の予定は12座踏破!その第1座目に登頂。昨日から数えて10座目となった。

    10座目

 

坊ヶツルを見下ろすと・・・  5時56分
なんと幻想的な風景だろう。坊ヶツル全体を朝霧が覆っている。早起きした甲斐があった!「んっ?」季節を間違えたピンクの花?

    ミヤマキリシマ

 

22、鉾立峠(朝食)  6時10分
次に向かう白口岳も朝日に照らされて、薄っすら赤く染まっている。この風景を見ながら、ベンチに座って朝食。肌寒い。

    振り向くと立中山





鉾立峠で法華院温泉山荘のお弁当(朝食)タイム  6時17分  質素だが十分満足



 

 

白口岳へと出発  6時35分
朝食も終え、白口岳に向かってスタートを切ると同時に、太陽が顔を出した。太陽は大船山の陰に隠れていたので、かなり明るくなってからのご来光だが、やはりこの瞬間は嬉しいものである。今日は本当にお天気が良さそうだ!この太陽の陽射しを浴びながら白口岳を上って行く。上を見ると気が滅入るので、足下の花を見ながら上るのがコツかも?

 

白口岳の急登に喘ぐ  7時05分
鉾立峠から30分。結構上ってきた。坊ヶツルはまだ朝霧が覆っている。左の三俣山は昨日と打って変わって雲一つない。

    ママコナ

 

23、白口岳  7時40分  1720m
鉾立峠から1時間05分で白口岳山頂へ到着。まずまずのペースだった。背景の中岳・久住山方面はスッキリとした快晴である。

    11座目

 

稲星越えへと下る  7時58分
なだらかな登山道では、気持ちのいい朝日を浴びてリンドウがあちこちに花開かせている。踏まないように気をつけて歩いた。

    綺麗なブルー 

 

24、稲星越え  8時03分
ここは鳴子山、稲星山、中岳、白口岳、そして沢水展望台へと五叉路になっている。我々は一番端っこにある鳴子山に向かう。

    目印の標柱






鳴子山の稜線から大船山方面を望む  8時22分  左下には片ヶ池が見える




 

25、鳴子山  8時30分  1643m
稲星越え付近にザックをデポしたので身が軽く、鳴子山のアップダウンもとても楽だった。山頂碑にタッチしてUターン。

    12座目

 

26、稲星越えから稲星山へ  9時09分
鳴子山の稜線は大きな岩がドーンと立ちはだかる。その都度右に左に上に下にと大岩をクリアして進まなくてはならない。
今回は登山道が草木で覆い茂り、藪こぎ状態が酷い。登山道もすっかり隠れているところもあって少し苦労した。稲星越えまで出てくるとホッとした。この時間になると、登山者もポツリポツリと現れてくる。






稲星山を上る途中、振り返ると鳴子山の稜線が見える  9時16分  左奥は大船山



 

27、稲星山  9時28分  1774m
稲星山の山頂は砂地が広く荒涼としており、他の山とちょっと雰囲気が違う。

    13座目

 

通称「ガメラ」と呼ばれる大岩  9時33分
岩陰になっているのであまり目立たないが、この大岩の下に石仏が祀られている。

   観音様? 






稲星山から久住山への道  9時36分  右下は東千里ヶ浜



 

稲星山と久住山の鞍部の分岐  9時47分
この分岐標柱には真っ直ぐ進むと久住山、左は南登山口、右は中岳と表示されている。

    さあ登ろう!

 

28、久住山  10時17分  1786m
山頂に近付くにつれ登山者が多くなってきた。さすが久住山と言うしかない。
次はのどかな御池を目指す。

    14座目






天狗ヶ城(左)と空池(からいけ)  10時41分    空池の斜面は岩がゴロゴロ

 



 

29、御池(みいけ)  10時52分
水面がキラキラと光って美しい。山の中でこのような池を見ると心が安らぐ。ずっと見ていたいが、そうもいかずに先へと進む。

   中岳方面へ

 

慰霊碑へ寄ることにした  10時54分
御池の縁を歩かずに右斜め上に上って行く。そして、更に上にある登山道へと進む。この道は御池と空池の間の稜線になる。

     上から見た空池

 

慰霊碑に参拝  11時02分
稜線上の慰霊碑が近づいて来た。先行のM原君が慰霊碑に手を合わせている。

   合掌

 

30、慰霊碑の丘で昼食  11時05分
朝食を食べて5時間。お腹が減ったのでここで昼食にした。慰霊碑に法華院温泉山荘のお弁当をお供えした後に、「いただきまーす!」

    絶景を見ながら






 慰霊碑の丘で法華院温泉山荘のお弁当(二つ目)を頂く  11時07分  最高に旨い!




 

31、池の小屋(避難小屋)  11時38分
昼食も終え稜線を中岳方面へ下り、池の小屋に寄ってみた。中には誰もいなかった。

    石造り

 

御池を左に見ながら中岳へ  11時45分
青空が広がり、緑に囲まれた御池。湖面も山肌の緑が映えてとてもいい感じ。雲はなく風もない。本当にのどかな御池周辺である。

    汗が滲む

  32、中岳  11時52分  1791m
九州本土最高峰の中岳に登頂!最高の気分に浸る。背景の三俣山には雲一つ無く、昨日の霧がまるでウソのようだ!

   15座目
 

中岳と天狗ヶ城の鞍部  12時02分
「チャレンジ21」の残りの行程を考えるとちょっと時間が遅れている。すぐに中岳を後にして天狗ヶ城へ向かった。急げ~。

    天狗は意外と近い






天狗ヶ城から見下ろす御池  12時08分  いつ見ても美しい御池

左奥は稲星山。御池の右上の稜線にはお弁当を食べた慰霊碑が黒い点となって確認出来る。


 

33、天狗ヶ城  12時09分  1780m
山頂では数人が休憩していた。ここでも写真撮影がすんだらすぐに出発。「なんだかもったいないな~」と言いつつも先へと急ぐ!

    16座目

 

久住分れへの分岐  12時22分
天狗ヶ城から下ってくると、右側に細い道がある。よく見ると分岐表示が立っている。ここを右に進むと久住分れになる。

    細い一本道






久住山からの道と合流、久住分れへと急ぐ  12時29分 これから上る星生崎が迫ってくる



 

34、久住分れ  12時32分
団体さんが上ってきた!「あの山の名前は?ミヤマキリシマの咲く平治岳は?」等と、引率者の方にいろんな質問が飛んでいた。

    トイレのある広場

  星生崎に挑む前に休憩  12時34分
トイレのある広場には下りず、そのまま星生崎を目指す。でもその前にこれからの急登に備えてちょっと休憩。

    急登を一歩、一歩





35、星生崎より眼下を望む  12時54分  左)天狗ヶ城 右)久住山

 



 

星生崎から稜線を辿り星生山へ  12時56分
さあ次は星生山だ!岩ゴツゴツの稜線を歩いていると知る人ぞ知るあの「窓」が現れた。窓の向こうはこの先登る扇ヶ鼻だ!

     星生の窓

 

硫黄山から噴煙  13時12分
星生山の稜線を歩いて行くと、右下の白い山が目に入る。硫黄山である。小さな噴煙が立ち昇っている。19年前(1995年10月)にこの硫黄山が突然噴火した。その4日前に家族5人で、まだ営業していた「すがもり小屋」に立ち寄ったことを思い出す。前日の木曽御嶽山の予期せぬ噴火は痛ましいものだった。なんとも言えない感情になった。

  36、星生山  13時25分  1762m
数人の方が休憩していた。右下には硫黄山が活動している。以前に比べると噴煙の量が少ないような気がするが・・・。

    17座目
  星生山から西千里ヶ浜へ  13時29分
次に目指すは肥前ヶ城!上から見るとなだらかな丘陵なのでちょっと安心。

    左)肥前ヶ城
  37、西千里ヶ浜  13時42分
星生山山頂から一気に下って来た。これから肥前ヶ城の登山道入り口を探すことになるが、西千里ヶ浜には白いロープが張られて肥前ヶ城方面に入りづらくなっている。「立入り禁止」なのか?はっきりしない。それで、少し戻ることになるが、西千里ヶ浜を久住山方面に歩きながら様子を伺った。ロープは続き星生崎手前までウロウロと歩いて行った。
  38、肥前ヶ城<立入禁止>  登頂断念
     立入制限等のお知らせ(看板より抜粋)
●ここは国有林で、国立公園と保安林に指定されています。
●植物保護のため、登山道以外には立ち入らないでください。
    林野庁 九州森林管理局 大分森林管理者 

肥前ヶ城の登山道は地図には未表示だ。すなわち、肥前ヶ城の登山道は認定された登山道ではなく、登山道以外の範囲に含まれると言うことになるのか?

        キケン 立入禁止 KEEP OUT
なんと言うことだ!黄色のテープが入山を阻んでいた。以前は普通に入山できた肥前ヶ城は現在「立入禁止」になっていた。

    トボトボと戻る
 

39、扇ヶ鼻分岐  14時06分
急に足取りが重くなった。「チャレンジ21」の夢が叶わなくて、かなりショックを受けて扇ヶ鼻へと向かった。

    気を取り直して

  おねがいの貼り紙  14時07分
扇ヶ鼻分岐からも登山道の両サイドに白いロープが張られ、なんとなく嫌な予感がした。ミヤマキリシマ等の植物保護だった。
瀬の本へは、伐倒作業中につき大変キケンですので、通行をご遠慮ください。(貼紙より)
ロープにぶら下がっている貼り紙を読んでみたが、地図をよく見ると岩井川岳までは通行できるので、安心して進んだ。
  扇ヶ鼻への登山道にて  14時20分
      立入規制のお知らせ(看板より)

●ここは国有林で、国立公園や保安林に指定されています。●ミヤマキリシマなどの植物保護のため、ロープ柵から外には立ち入らないようにしてください。●ロープ柵の中を歩くときも、植物を傷つけないよう十分注意してください。●皆様のご理解とご協力を。

林野庁 九州森林管理局 大分森林管理者

  40、扇ヶ鼻  14時28分  1698m
扇ヶ鼻では白いロープが張り巡らされている。おかげで山頂への道は分り易いが、かなり制限されている。誰もいない山頂に到着。

    18座目
 

扇ヶ鼻から岩井川岳へ  14時30分
山頂からまたロープが張られている。尾根上の登山道を急ぎ足で岩井川岳へと進む。足下にはまだマツムシソウが咲いていた。

    心癒される

 

41、岩井川岳<立入禁止>  登頂断念
まさかの立入禁止の黄色いテープ。この先に岩井川岳はくっきり見えているのに、またもや入山を阻まれてしまった。悲しかった。

    力が抜けUターン

 

42、扇ヶ鼻分岐  15時07分
扇ヶ鼻から足取り重く下山に取り掛かり、扇ヶ鼻分岐まで戻ってきた。あと残すは沓掛山だけである。最後まで安全第一で行こう!

    牧ノ戸へ






ススキの穂波が美しい登山道  15時32分  沓掛山もすぐそこだ!


 

 

43、沓掛山  15時47分  1503m
「やったー!」 21番目の目標である沓掛山に登頂!あとは牧ノ戸まで下るだけだ。
2座は残したが、言うことなしの達成感!

   19座目 

 

沓掛山から振り返る  15時48分
沓掛山の稜線がはっきりと見える。左奥に昨日霧の中を悪戦苦闘した三俣山。右には星生山がその存在感を示す。

   アキノキリンソウ 

 

展望台  15時58分
ここまで来ればあとは木道とコンクリート道を下るだけだ。ちょっと名残惜しいが、実はかなり疲れている。余韻に浸って下山。

    あと少し

 

東屋を通過  16時08分
今日は一日中良いお天気に恵まれた。汗もたくさんかいて、2.5の水を用意していたが、残り少なくなっていた。

   シラヤマギク

  44、牧ノ戸登山口&駐車場  16時16分
「九重連山チャレンジ21」 一日目12時間、二日目11時間の山歩き。ついに二日間の挑戦登山のゴール!事故なく下山できたことに感謝!よく頑張りました!

    ご褒美のソフト



「九重連山 チャレンジ21」を終えて 

この二日間で1700m超の10座(三俣本峰・三俣南峰・北大船・大船・白口・稲星・久住・中岳・天狗ヶ城・星生)を含む合計19の山頂を踏んだ。あいにく肥前ヶ城と岩井川岳の2座が立入禁止と言うことで、計画通り21の山頂を踏むことは出来なかった。とても残念だったが、二日目後半はかなり疲れていたのでそれでよかったのかもしれない。一日目の最初に挑んだ濃霧の三俣山五峰を終えた時、気象条件も最悪で私は疲労困憊、諦めムードだった。しかし、パートナーのM原君の最後まで諦めない先導で、このチャレンジ21を完遂することが出来たと思う。一人では決して歩き通してはいないだろう。当分はまた、風景や花の撮影を楽しみながらのんびり山を歩きます。パートナーに感謝!お疲れ様でした。



訪問ありがとうございました。
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