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長者原〜<九州自然歩道>〜牧ノ戸峠〜黒岩山〜
                         上泉水山〜下泉水山〜長者原

黒岩山・泉水山 空中散歩

2016年5月1日

気が付くと、また山行が1ヶ月遠のいていた。今年のGWは取り立てて用事もなく、お天気の良さそうな日は山に入りたいと決めていた。今回は、ずっと以前から気になっていた長者原から牧ノ戸への歩道<九州自然歩道>を歩いてみることにした。その後の黒岩山から泉水山にかけての尾根では馬酔木(あせび)が見頃で、澄んだ景色にも恵まれて最高の空中散歩となった。



   

上泉水山に咲く馬酔木(あせび)越しにくじゅう連山を望む


<コース概要>

1、長者原駐車場  7時00分 〜 2、平治号 〜 3、歩道入口 〜 <九州自然歩道>〜
4、牧ノ戸峠〜 5、黒岩山への分岐 〜 6、黒岩山〜 7、1456ピーク 〜 
8、大崩の辻への分岐(道が不明で引き返す) 〜 9、上泉水山 〜 10、下泉水山 〜 
11、長者原駐車場  13時18分

  

 

1、長者原駐車場  7時00分
早朝6時45分、長者原駐車場に到着した。駐車場に到着する500m程手前で、のんびりと車道を横切る「キツネ」に遭遇。写真を撮ろうと車を停めたら、サッと繁みに隠れてしまった。その後駐車場に滑り込んだが、まだ閑散としていた。お天気は申し分ない程晴れ渡っている。今日は紫外線が強そうだ。

 

駐車場の横にある東屋
ここは高原のオアシス。家族連れやグループで散策&休憩するには絶好の場所だ。

    周辺MAP

 

2、平治号  7時06分
いつものように、長者原を出発する前に平治号のお墓にお参りして登山の安全祈願。
「あれっ」平治号が台座から下ろされている。
過日の熊本地震で落ちたのか?
それとも余震で落ちないように用心の為に下ろされたのか?気になって確認したが、平治号像は傷んではなさそうだった。

 
平治号の台座の背面にある説明板
「くじゅうを、登山者をこよなく愛した
平治号の声が聞こえます。」

ガイド犬 平治号 (説明板より)
平治号秋田犬は昭和48年ごろ、このくじゅうに住みつきました。以来、登山者とともに山歩きを楽しみながらくじゅうの登山コースをすべて覚え、登山者をガイドしてきました。山中で迷ったり、濃霧や吹雪に遭い、立ち往生した登山者を誘導して無事に下山させたことも数多く、平治号の活躍は多くの人々から称賛されました。登山者たちに、愛されかわいがられた平治号も、老衰のため昭和63年6月にガイド犬を引退、同年8月3日静かに永眠しました。

 

絶好の登山日和  7時10分
平治号に朝の挨拶を終え振り返ると、快晴の下、指山や三俣山がハッキリと見える。

    坊ヶつる讃歌

 

ガソリンスタンド前からスタート  7時13分
スタンド前の路上に悠然と寝ている犬がいた。横を歩いてもピクリともしない。「おいおい、大丈夫か?」平治号とは大違いだ〜()

    爆睡状態

  車道を牧ノ戸方面へ進む  7時15分
バス停を越え車道の左側の路肩を歩き、この先の駐在所辺りまで歩く。すると左手に九州自然歩道へ通じる自然研究路が現れる。

    バス停
  3、歩道入口<自然研究路> 7時16分
この標識から左の歩道に入る。この道を進むと牧ノ戸峠へ通じる。車道とのお別れ・・・。

     対面には花山酔 

この道は長者原ビジターセンターを起点に設置されている「長者原自然研究路」である。この道は登山者のみならず、一般の観光客もくじゅうの自然と触れあうことの出来るお薦めコース(約1時間)である。このコースを歩けば、きっとくじゅうが好きになるでしょう。


 

長者原自然研究路の説明板  7時17分
歩道入口に設置されていて、これを見ると自然研究路の全体がとてもよく理解できる。

   牧ノ戸迄3.3km 

   
筑後川の源流の一つであり、硫黄山から流れて来るので酸性が強く、魚は住んでいません。

歩道の左手に白水川  7時20分
右は車の通る音、左は川の流れる音を聴きながら歩いて行くと、徐々に辺りは硫黄の匂いに包まれてくる。

     説明板

 

木漏れ日の中を・・・  7時21分
白水川を少し見学して真っ直ぐ先へと進んだ。
するとなんと、車道に出てしまった。


    拍子抜け

 

寒の地獄の看板  7時24分
牧ノ戸方面へと車道を歩く。前方を見ると九州自然歩道の標識が立っている。

    また森の中へ


このように車道に出ては歩道へ入るという事を繰り返しながら進んで行く。
いつもは車で牧ノ戸まで行くのだが、歩いてみるとこの歩道もそれなりに面白い。




 

九重星生ホテル  7時29分
今度は九重星生ホテルの敷地内に飛び出した。道は目の前にある石段へと続いている。

    整備されている 

 

九重ヒュッテへの道を車道に下る  7時38分
次に九重ヒュッテに続く道へ出るが、牧ノ戸への車道側(右)に下って行く。

    車道を左へ

車道を歩くとまた森の中へ



気持ちの良い九州自然歩道  7時40分 ウグイスの声がよく聞こえる




 

あれは黒岩山か?  7時42分
正面に今日牧ノ戸から目指す予定の、黒岩山の山容が見えてきた。空は快晴!

   松ぼっくり  

 

九重観光ホテル  7時48分
車道の向こうには九重観光ホテルが見える。ここまで長者原から1.5km歩いている。

    牧ノ戸迄2.0km

 
通行車両に十分気をつけよう!

道路を横断  7時49分
九重観光ホテルを過ぎるとすぐに車道に出る。ここから道路を横断して向かい側の道へと入る。これから先は牧ノ戸まで森の中。

   牧ノ戸迄1.8km

 

自然林の中をのんびりと  7時55分
新緑の中、朝日を浴びながら、そして絶え間なく聞こえてくる鳥たちの囀りを聴きながらの山歩き。
命の洗濯ともいえるこの時間は何物にも代えがたい。
そんな満足感に浸りながらゆっくりと歩く。


 
登山道沿いに茂るカラマツ

背の高いカラマツ林  7時58分
風景はカラマツ林に変わった。青々としたカラマツの枝葉が天を衝く。このカラマツは樹高が40メートルまでにも達する高木で、針葉樹の中では珍しく落葉する。たぶん植林?
「火山活動のあと」の標識  8時01分

  
この岩は、黒岩火山の噴火のときに流れ出した溶岩の一部です。九重山群は火山の噴火によって生まれた山で、今も牧ノ戸温泉や硫黄山では、蒸気やイオウを噴き出しています。

 

ミズナラの林を歩く  8時19分
しばらく坂道を上ると、今度は平坦なミズナラ林に出た。青空に伸びる枝が美しい。

   
5〜6月、新芽の出るころ、黄色い房状の花が咲き、秋にはドングリが実ります。幹を切って、シイタケの栽培に使います。(標識より)
この後、下山時に房状の花を発見!

  4、牧ノ戸峠に到着  8時25分
見慣れた風景が目の前に広がった。駐車場からのんびり歩いて、1時間25分だった。誰一人として合うこともなくここまで上ってきた。
初めて歩く、長者原〜牧ノ戸の九州自然歩道に満足、満足。
目指す方向は、ここから右の黒岩山だが、取り敢えず牧ノ戸で休憩を。



九州自然歩道案内図
  とても分かり易く、今歩いてきた道を辿ることができる
この案内図ではこの先、九州自然歩道は筋湯〜湯坪温泉まで続いている




 

ベンチで休憩  8時27分
駐車場はほぼ満車。お天気が良いので気温も上昇してきた。水分補給をしっかりと!

    標高1330m

 

牧ノ戸峠を出発  8時32分
休憩後また車道を横切り、目の前の黒岩山を目指す。沓掛山の登山口と反対側になる。

    階段から

 

遊歩道で東屋へ  8時37分
これから右手に見える黒岩山から、泉水山の尾根を辿って長者原の駐車場まで歩く。

    さあ黒岩山へ!






さっそくアセビの花が出迎えてくれる  
8時48分  右上は黒岩山



 

急登の途中で振り返る  8時55分
牧ノ戸峠が遠くなっていく。沓掛山の稜線もクッキリ見える。足下に黄色い花が・・・。

    キスミレ

 

腕時計を拾いました  9時06分
登山用のカシオ・プロトレックです。
急登に喘ぎながら歩いていると、登山道に腕時計が落ちていた。落した人が探しに来て見つける確率も低いと思ったので、一旦預かって下山後に、長者原の駐在所に拾得物として届けました。お心当たりのある方は、駐在所にお問い合わせください。






急登を上りきった場所で牧ノ戸を振り返る   9時12分  扇ヶ鼻の山容も確認できる
牧ノ戸から40分でここまで上って来た。しかし、ここが黒岩山の山頂ではない。




 

5、黒岩山への分岐  9時15分
広いフィールドの真ん中に道標が立っている。道標通り左へ進んで黒岩山を目指す。

    左へ 

 

6、黒岩山  9時18分  1502m
山頂からは九重連山は勿論のこと、涌蓋山や由布岳、遠くは阿蘇五岳も望める。山頂のシャクナゲの蕾は今にも開きそうだった。

    シャクナゲ

 

先程の分岐に戻る  9時36分
三俣山〜星生山の稜線がクッキリ。今後この風景を眺めながらの空中散歩となる。

   泉水山方面へ

 

稜線上のアセビは満開!  9時43分
馬がアセビを食べると酔ったようにフラつくという事で、「馬酔木」と書くらしい。

    うすいピンク


快晴・無風、穏やかなお天気に恵まれて、アセビも嬉しそうだ!



 

7、1456ピーク  9時51分
登山道上に一際大きな岩塊が立ちはだかる。頑張ってこのピークを越えよう!
この後、この岩のテッペンに立って下界を見下ろすことになる。
5年前、次男と一緒にこの岩に上ったことを思い出した。そう言えば、最近息子たちは山行きに付き合ってくれない(悲)

 

 1456ピークから下を覗くとかなりの高度感。
気持ちが良くて、5分程景色を眺めていた。
のどかなくじゅう。来て良かった!

1456ピークからの眺望  9時58分
下の写真はこれから行く上泉水山方面。右奥に由布岳が霞んで見える。

    

    
    今歩いてきた黒岩山方面を振り返る。(上)


1456ピークにも別れを告げて先へと進む。ここからは一旦鞍部に下ることになる。

くじゅう連山を一望しながら歩くこの泉水山の尾根は本当に気持ちがいい。





空中散歩を堪能  10時15分  絶景に見惚れて足が前に進まない

赤い屋根は九重観光ホテル




 
オオカメノキ(ムシカリ)



ハルリンドウ

 

黄色い標柱  10時21分
右を見ると上泉水山が見える。次に目指すは大崩ノ辻だったが・・・・・。

   快調に歩く 

 

8、大崩の辻への分岐  10時24分
5年前、大崩の辻への道が不明で引き返した苦い経験がある。さあリベンジ!

    挑戦モード


 
この茂みを潜り抜ける

 
迷路のような茂みの中を
 

茂みを抜けると笹が覆い茂る 10時30分
20分程ウロウロしたが・・・(涙)
今回は是が非でも大崩の辻に登頂しようと思っていたが、またもや撃沈!アセビの茂みを潜り抜けるところまでは出来たが、その先の道を見つけることが出来なかった。しっかりと調べて無い自分に大反省(悲) また挑戦しますので、誰か教えて下さい()

  大崩の辻への分岐に戻った  10時52分
悔しいが諦めて分岐まで戻って来た。気を取り直して先へと向かう。

    ショボンと・・・

分岐付近で水分補給をしていると、単独行の女性に先行された。
行動力のある女性が増えたものだ。足取りも軽く、元気よく前方に消えて行った。




 

上泉水山が近づいてきた  10時59分
山頂が近づくと元気が出てくる。下界を見ながら上泉水山を目指す!
しばらく歩くと急坂にさしかかる、頑張って上って、頂上と思ったら、この岩場は山頂ではなかった。
5年前も間違えたが、今回もまた間違えてしまった()

 

9、上泉水山  11時15分  1447m
牧ノ戸から2時間43分。
ようやく上泉水山に到着した。
山頂は誰もいない。お腹が減ったのでこの辺で昼食にしよう!と、山頂から少し進んで、場所を探した。岩を背に出来て、眺めの良い平坦な場所を見つけたので、昼食の場所として座り込んだ。

 

ランチタイム  11時21分
コンビニ弁当だが絶景を見ながらの味は倍増。後ろを振り返るとミヤマキリシマが。

    早咲き



昼食を終え再出発
 

上泉水山からは急坂を下る  11時52分
この急坂は黒土がヌルヌルと滑り易い。補助ロープが張られていて、とても心強い。

    慎重に




急坂を下り終えると下泉水山が見えてきた  12時00分





尾根からの景色も角度が変わるとまた新鮮だ!  12時02分  空にポッカリ浮かぶ雲
以前は下泉水山の山頂をうっかり通り過ぎてしまった。今回は絶対に山頂を踏むぞ!




 

アセビのトンネル  12時06分
マツの広場を通り抜けると、次はアセビのトンネルを潜ることになる。

    探しながら

 

温度計  12時10分
アセビのトンネルを進んでいると、温度計が目に付いた。そこが下泉水山への分岐になる。

   19℃

 

下泉水山へ  12時11分
温度計のすぐ横に長い赤テープがある。その先にオレンジ色のプレートが見える。

    目立っている 


アセビのトンネルを進んでいると、進行方向(牧ノ戸→長者原)に向かって右側に山頂があるよう錯覚するが、実は左側に山頂の岩場がある。



 

10、下泉水山  1296m
取り付き難い岩場を慎重に上る。山頂で小休止。最高の眺めだ。

    記念撮影





下泉水山からの素晴らしい眺め  12時12分  マツの木が目立つ




 

アセビのトンネルの分岐に戻る  12時24分
さあこれから長者原まで下山。7分も歩くと前方が開けて、分岐表示が目に入る。

   12時31分

 

道標に従って長者原登山口へ  12時32分
右手に続くハッキリした道(防火帯)があるので、それに沿って下っていく。

    長者原へ

ここから見渡す場所は毎年野焼きが行われる草原斜面だ!
山歩きも終盤を迎えなんとなくさびしい。もっと歩きたい気分だった。



 

キスミレ  12時33分
草原にはキスミレが無数に咲いている。

   広い斜面 

 

道標が道案内してくれる  12時49分
三俣山がどんどん近づいてくる。ビニール袋を片手に山菜採り真っ最中の女性がいた。

    ワラビ 






タデ原と指山の後方に三俣山  12時50分  少し空気が霞んできたようだ
この場所から見下ろす三俣山もなかなかいいものだ!



 

ミズナラの花を見つけた  12時57分
今日、長者原から牧ノ戸迄の途中でミズナラ林を歩いた時、説明板に房状の花が咲くと書いてあった。きっとこれがそうだと思う。

     ドングリ出来るかな?

 

枯れた沢を渡る  13時08分
黄緑色の新緑の中、涸れ沢を渡り駐車場へと向かう。途中で川に架かる橋を渡る。

   13時14分

 

黒岩山・泉水山登山路の表示  13時15分
長者原に到着!無事に下山です。

  
 ★道標の下に小さな表示があった。

    
           報告先:0973−79−2154
           長者原ビジターセンター

このような注意表示があるとは知らなかった。
お互い気をつけて歩きましょう!

これから登山される皆様へ  
4月14日以降、熊本県・大分県で発生した地震の影響で登山道に落石・亀裂が発生したとの情報があります。
現在、十分に現状把握ができてない状態です。余震も続いていますので、自己の判断で登山し、十分に気をつけて、危険を感じたらすぐに引き返すようにしてください。
また、登山道の異常や危険箇所等を発見した場合は、長者原ビジターセンターまでご報告頂けると幸いです。   2016年4月20日
               (表示より)







駐車場裏の東屋が見えてきた  13時15分
家族連れがピクニックシートを敷いてお弁当を食べている。




 

11、長者原駐車場  13時18分
本日の長者原を起点とした、牧ノ戸〜黒岩山泉水山の周回所要時間は6時間18分。
初めて歩いた九州自然歩道はのんびり歩くことが出来てとても満足。
大崩の辻に登頂出来なかったのが残念だった。機会があればまたリベンジしたいと思う。
19984歩。お疲れ様でした。

帰り支度をしていると・・・


 「あっ」 今朝、スタンドの前で爆睡していた犬が歩いてきた!

グッド ラック!


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