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  山中キャンプ場(山中地蔵尊)〜金山登山口〜小爪峠〜猟師岩山〜 
          鬼ヶ鼻岩〜椎原峠〜唐人の舞〜矢筈峠〜脊振山テントサイト〜 
               脊振山山頂〜脊振山テントサイト(テント泊) 往復
 
 金山(かなやま)・脊振山 縦走
 
2011年7月17〜18日

九州百名山の金山と脊振山を舞台に屋久島縦走を想定した練習登山を決行した。
しかし、訓練とは言え荷物が重すぎて(20キロ)とても苦しい縦走となった。
1日目は抜群の天候に恵まれたが、2日目は霧と雨、そして強風にあおられながら辛抱強く歩く忍耐の登山となった。




鬼ヶ鼻岩でトレイルランの青年と景色を楽しむ。稜線の中央が脊振山山頂。この岩の下は絶壁。


<コース概要>

1日目 1、山中キャンプ場(山中地蔵尊) 8時43分 〜 2、金山登山口 〜 3、道明の滝 〜
4、
金山山頂 〜  5、マムシ岩 〜 6、小爪峠 〜 7、猟師岩山 〜 8、鬼ヶ鼻岩 〜
9、
椎原峠 〜 10唐人の舞 〜 11矢筈峠 〜 12脊振山テントサイト 16時29分 〜 
13脊振山山頂 〜 14脊振山テントサイト 18時29分  (テント泊)

2日目 
14脊振山テントサイト 6時16分〜往復〜15山中キャンプ場(山中地蔵) 12時32分





山中キャンプ場 到着  8時23分

車を2時間30分走らせ、佐賀市三瀬村の「山中キャンプ場」に到着。キャンプ場では子供たちがカエルやイモリを捕まえて遊んでいた。
これからここをスタートし、金山を経て脊振山を目指す。
今宵は山頂キャンプ場でテント泊。

そして翌日またここまで戻ってくるハードな縦走である。20キロの荷物を担いで屋久島縦走の想定練習登山である。

 


1、山中キャンプ場 駐車場を出発 8時43分

キャンプ場の横には川が流れ気持ちがいい。

  

 
 


山中脚気地蔵尊 8時44分

縦走の安全を祈って登山開始。

   

 
 


杉木立の中を歩く  8時56分

川沿いを15分程歩くと舗装道路に出会う。
途中、足元でマムシを発見。注意しながら歩く。

  
  前方に道が・・

 
 


2、金山(かなやま)登山口  9時02分

舗装道路を渡るとここから坂が急になり、本格的な登山道となる。

  

 



 
3、道明の滝  9時14分

ゴッーゴッーという音が森の中に響きわたる。
すぐに杉の木の間から滝が現れた。

    

 
 


出発して1キロ地点の表示 9時19分

まだ、たった1キロしか歩いてないのに、汗がしたたり落ちる。川の冷たい水で生き返る。

   金山迄1.5K

 
 


雰囲気のいい樹林帯を登る 9時32分

この辺りから蝉の鳴き声がうるさくなってきた。
以後、蝉の鳴き声を聞きながら歩くことになる。

   ヒグラシ 

 
 


金山山頂手前200m地点の分岐 10時20分

金山(鍋島藩番所)の説明標識

金山は標高967m、背振山系が花崗岩の地質から成り立っている中で、金山付近は、結晶片岩の層が出ており、古生代(3億年前)には海の底であったことを示している。山頂からの展望はよく、江戸時代には鍋島藩の番所があったと伝えられており、一名熊ヶ城とも言われている。

佐賀大学の探検部が木陰で休憩していた。

 
 


4、金山山頂  10時27分 967m

あまり広くない山頂広場だった。
景色は佐賀、長崎方面がよく見渡せる。
ちょっと休憩。


   一等三角点と蝶 

 






                                 金山山頂からのパノラマ





 
先程の分岐に戻り椎原峠方面へ 10時55分

佐賀大学の探検部はもう出発していなかった。
これからの行程を説明版で確認して進む。

  
 先は遠い 

 
 


ブナ林の中を歩く  10時59分

この辺一帯は見事なブナの林が続いている。
とても雰囲気がいい森の中を歩き、山の中の醍醐味を味わうことが出来る。
でも、写真で見てもおわかりのように、荷物が大きく・重く、だんだんペースが遅くなってきているのがわかる。
蝉の鳴き声の中、黙々と歩く。
時折尾根を通る風が最高に気持ちいい。

 


ブナ林の説明標識  11時20分

ブナ林は温帯落葉樹林の代表的なもので、この付近では、標高800m以上のところに多くみられる。
ブナ林の構成をみると高木層は、ブナを主としてイヌシデ、ミズナラ、アカガシが、亜高木、低木層はコバノミツバツツジ、シロドウダン、シロモジ、ヤマツツジなどが、又、林床は一面をミヤコザサがおおっている。
 


ブナ林を抜けると・・・  11時25分

趣のある森を抜けると見晴らしのいい場所に出た。振り返ると右手に金山そして、その左奥には井原山だろうか?夏空が眩しい。
気温もかなり上がってきた。
まだ登り始めて3時間も経たないのに足が重くなってきた。
暑さ、重さ、そして体力のなさが響いている。 

 


5、マムシ岩  11時36分

必死に歩いていると今度は進行方向右手に大きな岩が現れ、とても素晴らしい風景が目に飛び込んできた。
景色はいいのだが、遥か向こうには今日テント泊をする脊振山頂が見えている。
「本当にあそこまでいくの?」不安がよぎる。
ところで、私たちはこの岩がマムシ岩と呼ばれていることを全く知らなかった。そこに地元の単独の登山者が後方から追いついてきた。
 


その地元の登山者から、
「この辺りはマムシの巣ですよ。気を付けた方がいいですよ。」
と親切に教えてくれた。
よくみると注意標識があるではないか。
とっさに周囲に目をやった。

左手の突き出た岩が、マムシ岩。
右手の広い岩がマムシレストランと言うそうだ。
ほんとかなあ〜。
でも、マムシが日向ぼっこをするのにはちょうどよい岩のようだ。



 
木の下にかけてあった注意標識

さすがにこの文字を見ると気持ちが悪くなり落ち着かない。
今日、登山口近くでマムシを見ているので現実味がある。
本当はもっとのんびり休憩をしたかったのだが、早速、この場からの退却を決めた。
とは言え、ここで腰を下し20分も休憩してしまった。
(あとで考えるとゾッとする)





                 マムシ岩(左下)からの展望 (マムシに気をつけよう!)


 


6、小爪峠  12時30分

休憩をしている人が一人いた。
私たちもここで5分程度の小休憩をした。


  椎原峠迄70分 

 



 
猟師岩山への上り  12時48分

急坂を15分程歩いて小休止。
木陰で涼しい風に当たる。
蝉の鳴き声がとてもうるさく感じる。
 
  
 

 
 


7、猟師岩山山頂  12時56分  893m

山頂に近づくにつれ岩が多くなってくる。
この辺りはツクシシャクナゲの群生地である。
15分休憩して出発。おにぎり2個を頬張る。

   椎原峠まで50分






山並みがとても綺麗だ。脊振山(左奥)が近づいて来た。13時29分


 


太いロープを手に下る  13時35分

脊振山が近くなって少し元気を取り戻した。
岩の多い猟師岩山を慎重に下って行く。
普通ならなんでもない坂でも重くて大きなザックを背負っているとなかなかうまく進まない。
明日はこの道を戻る予定なので、登り返しを想像すると嫌になってくる。

 


鬼ヶ鼻岩への分岐  13時48分

猟師岩山を下り終えると、鬼ヶ鼻岩への分岐に辿り着いた。

  

 
 


鬼ヶ鼻岩(説明看板の文章)

花崗岩が露出して出来た断崖絶壁で、その高さは50メートル近くある。
前原・玄海方面の展望がよく、又、この周辺にはツクシシャクナゲの群落があり、5〜6月頃紅紫色の美しい花がみられる。


鬼ヶ鼻岩は今回の登山で、景色も最高で、一番気持ちの良い場所だった。





8、鬼ヶ鼻岩からの展望  緑が濃い森林が目に焼き付く  13時51分





鬼ヶ鼻岩でトレイルランの青年と出会う  右上が脊振山山頂



 


井出野への分岐  14時31分

鬼ヶ鼻岩で30分近く休憩した後、先程の分岐に戻って先に進む。
椎原峠まであと300m。


   

 
 


9、椎原峠  14時39分

ここまでくれば脊振山まであとひと踏ん張り。

   

 
 


椎原峠を出発  14時47分

小休止後、森の中へ進む。
相変わらず蝉の鳴き声が凄い。
いったい何万匹いるのだろう?


   一歩一歩

 
 


笹の中をかき分けて進む  15時02分

かなり上って来た。

  

 
 


唐人の舞分岐  15時23分

ここから更に細い道を進む。
昔、唐の国から来た人が祖国を想い、岩の上で舞ったと言われている。

  
 笹が茂っている 

 
 


10唐人の舞  15時26分  

唐人の舞の大岩で10分休憩。景色を堪能。

  

 





唐人の舞の大岩から脊振山の山頂(自衛隊のレーダードーム)を望む


 


白い砂利のような広場に出る  15時54分

唐人の舞から18分で広場に出た。
ここは霧が出たら迷いそうだ。
左に進んで森の中へ。


   とにかく暑い

 
 


舗装道路に出た  16時01分

舗装道路を右に進む。左に行けば気象台。

  

 
 


11矢筈峠  16時09分

舗装道路を8分程下ると矢筈峠に到着。
ここから舗装道路を上って行く。
 
   足取りは重い
  

 
 


ゲートを越える  16時22分

また舗装道路に合流。
このゲートを越え道路を渡って更に登山道を進む。

   

 





木道を進む





 
12、脊振山テントサイト  16時29分

立派な広場である。東屋が一つ。水道口が一つ備えられていた。ベンチに座り、自販機でコーラを買って喉を潤す

    一息入れる

 
 


テントサイト全景

到着して気が抜けたのか?コーラに焼酎を混ぜたのが悪かったのか?
ゆっくり休憩しすぎてあっという間に1時間近く経ってしまった。

日も傾きテントサイトに日陰も出来てきたのでテントを設営することにした。
既にテントが東屋の下に2張り設営されていた。

まずは本体を組み立てる  17時28分



風向きや水場を考慮して設置場所を決める
オレンジ色のフライシートを掛けて設営完了

 

10分もかからなかった
 


脊振山の駐車場  18時00分

テントサイトからすぐ上に駐車場がある。
トイレやジュースの自動販売機などが設置されている。
そしてそのすぐ横には航空自衛隊の脊振山分屯基地がある。金網と有刺鉄線で境界が作られており、一般人は立ち入ることは出来ない。

 


航空自衛隊の脊振山分屯基地 18時01分

自衛隊基地の横にある階段を上ると、脊振山の山頂へと続く。

   

 
 


13脊振山山頂  18時08分  1055m

鳥居の向こうにはレーダードームが見える。
不思議な光景である。

  
 山頂碑

 





夕日に照らされた脊振山山頂  古い鳥居や灯篭が目立つ



 


テントに戻って夕食  18時56分

メニューは焼きそば&カレー&焼酎&ビール

  

 





脊振の夜は更けていく  20時10分


 


隣のテントのお二人と山談議  21時31分

夜空には星が瞬き、気温もそれほど下がらず、とても気持ちのいい夜だった。
お隣のテントの方からビールや氷の差し入れを頂いた。こちらもつまみや焼酎で御接待。
とてもユニークなお二人で、夜遅くまで山談議が続いた。奇遇なことに、お互い屋久島縦走の練習登山ということが分かり、一層、話に花が咲いた。かなりのベテランで勉強になりました。

 


二日目起床  4時34分

昨夜は星空で、翌日もてっきり晴れだと思っていたが、まったく予想が外れた。
夜中12時頃には風が強くなり、バサバサとテントは揺れだした。その後バチバチと音が・・・。雨が降ってきた〜(悲) 
何度か起きて熟睡は出来なかった。
しかし、朝方になるとその雨もラッキーなことに止んでいた。

 


辺り一面、霧、霧、霧   5時04分

外に出てみると周りは濃霧で真っ白。
さっそく朝食の準備に取り掛かる。


   煮込みうどん

 
 


14脊振山テントサイト復路出発  6時16分

濃霧の中、濡れたテントをたたみ準備を整える。
ザックカバー、スパッツなどをして雨対策も怠りなく準備OK。 まずは椎原峠を目指す。


   椎原峠まで100分

 
 舗装道路を下る  6時22分

    

矢筈峠  6時35分 

    

舗装道路が終わり登山道へ  6時41分

     
  
白い砂利のような広場  6時51分 

    
唐人の舞への分岐通過  7時06分 

      
  
椎原峠  7時30分 

    
井出野への分岐  7時47分

     
  
鬼ヶ鼻岩への分岐  8時02分

    
鬼ヶ鼻岩  8時03分  20分休憩

     
       
猟師岩山山頂  8時54分  15分休憩 

    
小爪峠  9時20分  15分休憩 

     
  
マムシ岩  10時13分

    
ブナ林  10時29分

     
 
金山山頂手前200m地点の分岐 10時59分 

    
金山山頂  11時01分

     
山中地蔵尊への分岐  11時35分 

    
滝の水でリフレッシュ  11時54分 

     
金山登山口  12時15分 

    
15山中地蔵尊  12時32分 

     
山中キャンプ場 駐車場  12時35分

     


私にとって、登山でテント泊は初めての経験だった。
一眼レフカメラや三脚も含め、ザック等の重さも20キロを超え、長距離を歩くにつれだんだんと辛くなってきた。

一日目、往路は7時間46分(16288歩)、二日目、復路は6時間19分(15609歩)のタイムだった。
この体験を屋久島縦走に是非生かしたいものだ。

T師匠、大変お世話になりました。お疲れ様でした。

 背後のカラー 
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