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高住神社〜北岳〜中岳〜南岳〜中岳〜<北西尾根>〜
                           <観察路>〜スキー場〜高住神社

 
 英彦山 三座

 2016年7月31日
 

酷暑の続く7月最後の日曜日、イワタバコの花を求めて英彦山に入った。薄紫色の小さなイワタバコは何故か苔むした日陰の岩場にひっそり咲いている。英彦山では、シカによる草木の食害が進んでいるが、急峻な崖に咲くイワタバコは、その難を多少は逃れているようだ。山頂小屋内の気温は26度。下界に比べると10度程度低く、とても快適な昼食休憩だった。



   

高住神社からの急登(不規則な岩場)を進む


<コース概要>

1、高住神社駐車場  7時56分 〜 2、高住神社 〜 3、北岳 〜 4、中岳(昼食) 〜 
5、南岳 〜 6、中岳 〜 <北西尾根> 〜 <観察路> 〜  
7、高住神社駐車場 13時08分                                      

  

  1、高住神社駐車場 7時56分 出発
夏バテ気味の身体に鞭打って早起き!今日はイワタバコ観賞目的で英彦山にやってきた。
駐車場はまだ閑散としているが、バイクツーリングのグループが爆音を轟かせて走り抜けていく。
山は夏本番、これから益々賑わいを増していくことだろう。今日はH師匠、ヤジさん、Y本さんと私の4人での登山である。
 

豊前坊(ぶぜんぼう)バス停  
駐車場のトイレ側が「町バスのりば」になっている。本数は少ない。

    確認、確認

 

駐車場の横にあるトイレ
立派なトイレが整備されていて、とても有り難い。気温は20℃で朝は過ごしやすい。

     電光掲示板

  高住神社へ向かう  7時56分
先ずは駐車場前の道路を横切り高住神社へと向かう。

    大天狗の宮





 御神木「天狗杉」  樹齢850〜900年



 

2、高住神社  8時01分
「今日一日無事に山歩きが出来ますように」と、
登山安全祈願。


   豊前坊

 

北岳登山口  8時02分
社務所の前を通り右手奥へ進むと、北岳への登山口がある。

    九州自然歩道






北岳登山口を出発  8時02分  さあ、張り切って行こう!
我々以外にも数名の登山者が同時に取り付いた。



 

あっ、イワタバコだ!  8時06分
H師匠が登り始めてすぐにイワタバコを見つけた。この調子なら期待できるぞ!

    星形の花ビラ


この後、イワタバコ散策に取り掛かる

 




可憐に咲くイワタバコ  小さくて可愛い



 

苔むした岩壁に咲くイワタバコ
薄紫色の小さな花は、目を凝らして見ないとわからない。緑の苔の中からポツンポツンと顔を出している。写真撮影をする際には、上ばかり見て撮影することになるので、夢中になり過ぎて足下を滑らせることもある。崖に近い場合は十分に注意が必要だ!
気が付くと30分程散策していた。

 

望雲台への分岐を通過  8時46分
イワタバコの撮影も完了!今回のミッションを終え、ホッとして北岳へ向かう!

   北岳まで1.0km 







「救世安民」の石碑を通過  9時04分




 

救世安民の石碑  9時04分
石碑の横に安政2年に建立されたと刻まれている。ネットで調べると、安政年間に里人が寄進したと言われている。
冬はこの石碑がスッポリ雪で埋まってしまうこともあるらしい。それにしてもこの石碑を、よくここまで運んできたものだ。古(いにしえ)の人の祈りの心が伝わってくるようだ。






「溶岩の壁」の横を通過  9時07分





長〜い階段  9時19分  歩幅が合わずに歩き難い



 

北岳の肩  9時22分
長い急登を経てやっと北岳の肩に辿り着いた。この先の岩場に備えて小休止。

    中岳まで1.1km 

 

岩場に挑戦  9時29分
太いロープがあるが、あまりロープを頼りにしてはいけない。しっかり三点支持で両手両足をフル回転!

岩場をクリアしても急登は続く  9時34分
  
三人のベテランはスイスイと上って行く。いつの間にか距離が離れてちょっと焦る()
マイペース、マイペースと念じてゆっくり着いて行った。「ご迷惑お掛けしました。」

  樹間から苅又山が見えた  9時35分
5月にシャクナゲを見に行った苅又山が目に飛び込んできた。ここから見る苅又山は、三角に尖った形をしているが、実際登った時は尾根歩きで山頂に到達したので、三角形のイメージは全くない。
見る角度によって山の形は変わるものと理解はするが、どうしても合点がいかないのであった。
 

北岳山頂横の広場  9時42分
高住神社から1時間45分程かかり、漸く北岳山頂付近に到着。イワタバコの散策もあったので、かなりのタイムオーバーだ。
ここで景色を眺めながらまたもや小休止。広場には無数のトンボが舞っていた。きっとここはトンボの餌になる小さな虫が多いのだろう。でもどこから飛んできたのか?






 南岳(左)と中岳(右)を望む  9時47分  上宮もはっきり確認できる




 

何だこれは?  9時48分
それは、オゾン濃度の測定や大気汚染物質を測定している測定ケースだった。

    結果はいかに?

 

ロープ内は聖地(立ち入り禁止)  9時57分
北岳山頂のロープ内は神仏習合時代からの聖地、「磐境」です。

    磐境(禁足地)

 

3、北岳山頂  9時58分  1192m
山頂碑は古びて文字が見えなくなっている。もうそろそろ新設してもいいのでは?

    中岳迄800m





 北岳からと中岳へと進む  10時01分  シカによる食害防止ネットが目立つ





 

ブナ林の説明看板  10時09分
県内におけるブナは気温の低い標高約1000m以上に生育する大変貴重な樹木です。中岳から北岳一帯に広がるブナ林は、西日本有数の美林で、その林床をクマイザサが埋めているのが特徴です。
1991年(平成3年)の大型台風により大きな被害を受け、その存続が危ぶまれています。現在、ブナ林再生のための活動が行われています。

福岡県立田川高等学校・英彦山神宮
             (説明看板より)

鹿避けネット
効果があればよいが・・・、どちらにしても長い年月をかけないと森は元に戻らない
ブナ林復活に地道な努力をされている方々に感謝です。






中岳山頂に向けて最後の岩場  10時18分  倒木を避けながらルートを進む
ヤジさん先導でグングン上る



 

4、中岳山頂  10時22分  1188m
山頂広場に到着。さっそく山頂碑へ!

   立派 

 

上宮に参拝  10時26分
木戸を開け中に入り、お礼参拝!

    登頂御礼

 

小屋内で昼食  10時30分
小屋の中にはベンチが二つ。トイレが併設されている。

    バイオトイレ


昼食を終え、ザックをデポして南岳へ向かった。




 

上宮前を下って南岳へ  11時12分

    鞍部






5、南岳山頂  11時21分  1199m
H師匠は知人のご夫妻とバッタリ出会い、しばらく山談議



 

エゴノキの実



リョウブの花


 



ムシカリ(オオカメノキ)の赤い実





中岳へ戻る  11時34分  雲が広がり、少し暗くなってきた



 

上宮に戻って来た  11時38分
上宮はかなり傷んでいる。地震のせいなのか?基礎の石が傾いて危ない!

    復旧を願う

  カミナリが落ちたのだろうか?
屋根が崩れて落ちてきそうだ!

    頭上注意

英彦山三座の山頂を踏んで満足、満足!


 

6、中岳を北西尾根で下山  11時45分
山頂広場の階段下付近から、北西尾根のルートに入り下山にとりかかる。

    右へ




北西尾根ルート  11時46分  以前はバリエーションルートだったが、現在は一般ルート

 

笹を掻き分け進む  11時49分
台風の傷跡の、立ち枯れた大木・倒木を見ながら荒涼とした尾根を進む。

    復活を願う




倒木が痛々しい  11時52分  これより先は森に入り下ることになる



 

急坂にご用心  11時55分
足下がズルズル滑る。ロープ場も出てくる。

    少し緊張

 

ハシゴも出てくる  11時57分
しっかりハシゴを掴んで安全に!

    約4m

 

ハシゴの降り方について(反省)
短いハシゴだったので、私は横着してハシゴを背にして降りていた。ところが、ザックがハシゴにひっかかり降りられなくなった。仕方ないので上がろうとしたが、それも出来ず身動きが取れない。
結局、H師匠のレスキューで難を逃れたが、恥ずかしいやら、情けないやらで、猛省致しました。






ブナの大木を見ながら気持ち良く下る  12時06分



 

シカによる食害
木の幹の皮が剥がされている。まだ生々しい傷跡だ!登山道上で、このような痛々しい木々が多数見受けられる。シカが増えすぎて草も木も花も姿を消しつつある。シャクナゲもオオキツネノカミソリも激減してしまった。森の状態がどんどん変化している。 どうにかならないのか?

 

ブナの大木  12時10分
一際大きなブナの大木が現れた。北西尾根で一番大きなブナだろう。幹回りは4m超?
元気いっぱいに立ち、その姿は堂々としている。

以前、英彦山はこのようなブナで覆われていたのかと思うと身震いがする。耳を澄ませばブナが
語りかけてくるような、そんな気がした。


八〇の石碑  12時11分

  
        何の目印なのだろう?

  広い場所に出る  12時15分
登山道を下って行くと、フラットで少し開けた場所に出る。湿って黒ずんだ場所があるが?

     ヌタ場?

 

観察路に出会う  12時26分
急登を下ること約10分で観察路に合流した。真っ直ぐ下れば野営場だが、我々はここを右に進んで高住神社を目指す。

   北西尾根表示はない 

 

観察路で高住神社を目指す 12時37分
ロープ場もあり、注意しながら下って行く。途中、木の根元に怪しいキノコが・・・。

    

 

観察路入口  12時44分
前方が開けて明るくなってきた。登山道も平坦になり、歩き易くなった。

   一安心 






スキー場  12時46分  笹が覆い茂っている



 

再び森の中へ  12時46分
スキー場を左に見ながら下って行くと、道は右の森の中に続いている。

    右の森へ

 

整備された植林地帯を歩く  12時48分
スキー場から2分程で植林帯に入る。ここは以前田川農林高校の演習林だった。

   豊前坊まで1.3km

 

福岡県立 英彦山青年の家  12時53分
夏休み期間でもあり、たくさんの子供たちが楽しそうに遊んでいた。

   のんびりと

 

平成12年11月に福岡県立田川農林高等学校
設置した種田山頭火の句碑と説明看板

すべってころんで山がひっそり
放浪の俳人種田山頭火が英彦山に登り、ここ、高住神社(豊前坊)への旧参道を越えた時の作とされている。昭和4年11月15日、師と仰ぐ荻原井泉水宛書簡に「けさ早くからお山めぐりをしました。鬼神社、梵字ヶ岩、材木岩そして本社に参拝しました。頂上からの眺めはすばらしいもので大山小山層々と重なり合い・・・(略)・・・私の最も好きな景勝でありました」とある。 (説明看板より)

  道路に出る  13時04分
飛び出したのは豊前坊手前の道路だった。道路の手前に大きな説明看板があったので読んでみると、我々が歩いていた道はかつて山伏が歩いていた峯入り道だった。
この道は道路を横切り、更に細い道となって続いている。
 

参道
この石畳は英彦山への峯入りの山伏の道であり、また耶馬溪へ従来の生活道でもありました。細い道が山伏たちに踏み広げられ、石畳が敷かれたのですが、現在ではこの附近にだけ残っています。参道に沿った道路は天狗ラインと呼ばれ、大分県の耶馬溪へ通じています。 (説明看板より)

 

7、高住神社駐車場  13時08分
道路を歩くこと2分で駐車場が見えてきた。
本日も無事に下山完了!お疲れ様でした。

    13047歩

久しぶりに豊前坊から英彦山を目指した。目的のイワタバコにも会うことが出来てとても楽しい山歩きとなった。 所要時間は5時間12分と短めだったが、夏場はこれくらいがちょうど良いかもしれない。 同行の皆さんに感謝。 ありがとうございました。


訪問ありがとうございました。
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