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野営場駐車場〜中岳〜南岳〜中岳〜野営場駐車場

 
 英彦山〈北西尾根〉

2014年3月23日 

今回は7ヶ月振りにH師匠に同行登山である。目標はまだ雪が残る英彦山の中岳と南岳。
当日のメンバーはY本さんとヤジさんを含めて精鋭?4人となった。
コースは私がまだ歩いたことのない北西尾根経由なので、これまた嬉しくて心が弾む。
中岳山頂ではマンサクの黄色い花にも出会えて大満足!山は依然白い雪に包まれているが、
暖かい風と共に随所に春の息吹が現れていた。




英彦山北西尾根  平成3年の台風19号で、千本杉が壊滅し荒涼とした風景になってしまった


<コース概要>

1、英彦山野営場駐車場  7時49分 〜 2、北西尾根 〜 3、中岳<上宮参拝> 〜 
4、南岳(昼食) 〜 5、中岳 〜 6、紅葉谷 〜 7、野鳥の森観察路入口〜 
8、英彦山野営場駐車場    12時50分


               
 

別所駐車場から豊前坊へ  7時30分
今日の集合場所は英彦山野営場駐車場である。
英彦山登山ではお馴染みの別所駐車場を通り過ぎて高住神社方面へ進む。


    通り過ぎる

 

英彦山野営場駐車場  7時33分
車で別所駐車場から道なりに約1.5km走ると、
約3分で到着。8時集合なのに、同行の3人は既に到着していた。意気込みが素晴らしい。


   道路の少し上にある

  1、  英彦山野営場駐車場を出発  7時49分
先着の三人はほぼ準備を終えていた。私も慌てて準備開始。息をつく暇なく英彦山に向かってスタート。ログハウスのある方に上って行く。

   お天気は良さそうだ
 

トイレのある分れ道を左へ  7時50分
駐車場から舗装道路を上って行く。すぐに道が分かれるが左に進む。トイレはこの時期はシャッターが閉まっていて利用できない。

   立派なトイレ

 

右手の階段を上る  7時51分
舗装道路を進んで行くとすぐ右手に階段が現れる。
この場所が北西尾根の尻尾部分になる。

ここから一直線に上って行くことになる。

   一段、一段

 

ハチ注意の表示  7時54分
「んっ、何?」階段にロープが張られている。
よく見てみると「ハチ注意!」の表示がぶら下がっていた。この辺りにスズメバチの巣があるの?


   注意、注意!





朝日を浴びて尾根を行く  7時58分
ログハウス一帯を通り抜けて階段も終了。そのまま真っ直ぐ登山道に入って行く。




 

英彦山野鳥の森観察舎を通過  8時05分
東屋が見えてきた。その建物のプレートには「福岡県英彦山野鳥の森」と書いてある。いろんな野鳥が飛び交っているのだろう。

   休憩せずに通過


 





ここから先は一般登山者はあまり歩くことが
ないバリエーションルートとなる。

T字路分岐に出会う  8時12分
ここで各自ベストを脱いで汗を拭う。急坂をここまで歩くと、さすがに汗がしたたり落ちて寒さも吹っ飛んでしまった。標識を見ると、右も左も観察路と書いてあるだけだ。これではよくわからない。H師匠に尋ねてみると、右の観察路は紅葉谷へ、左はスキー場を経て豊前坊へと続いているとのことだった。
私も以前この観察路を歩いたことがあるのだが、
登山口が変わるとすぐにピンとこなかった。我々はこれからどっちに進むのか?と単純にそう思っていると、ヤジさんが先頭に立って、右でも左でもなく、突然標識指示のない尾根をそのまま直登して行くではないか。そうか!そう言うことか!我々は正規の登山道ではなく、尾根を直登することで中岳を目指しているのだ!ここからが英彦山北西尾根の真骨頂、醍醐味である。勾配は更に増して気合が入る。


   






英彦山北西尾根を必死に上る  8時20分  先導のヤジさんは絶好調!



 

雪が目立つようになってきた  8時28分
急登を上っている最中は皆 寡黙。少し勾配が緩やかになると会話も出てくるようになる。

   冬の情緒

 

平らな場所に出た  8時29分
広くて休憩するには最適な場所だ。辺りを見回すと、大きな岩が円を描くように置いてあるみたいだった。祭祀が行われた場所なのか?

   ストーン サークル

 

残雪の尾根道を歩く  8時34分
雪が積もった林の中では、ルートがわかり難い。
雪面のトレースは薄いので、H師匠から「赤テープを確認しなさい」と先導者に声が飛ぶ!


   英彦山青年の家

 

木漏れ日を浴びて  8時41分
影の角度が次第に変化し、朝日が昇って行くのがよく分る。太陽光を浴びた雪面に木々の影が浮かび上がる。山に生気がみなぎる瞬間だ!

    八○の碑 補点?






逆光の中、美しい影を踏みながら・・・  8時48分  鹿の足跡もあちこちに



 

枯れたスズタケの中を進む  8時52分
この枯れたスズタケ地帯も、以前は鬱蒼と茂っていて、「背丈ほどあるスズタケをかき分け、かき分け・・・」とH師匠が思い出を語ってくれた。

   倒木を跨ぐ

 
倒木を越えると大岩が待っていた。嫌な予感がしたが、案の定この岩を上ることになった。 

大岩の裂け目を見ると、1メートル程のツララが下がっている。いかにも寒々しい光景だ。 

目の前に大きな岩壁が・・・  9時01分

  
トレースを辿ると、ほぼ垂直の岩壁にアルミ製のハシゴが掛かっていた。一瞬息を呑む。
滑らないように、三点支持を忘れずに。

  
上から見ると「ゾクッ」とするが、滑落する訳にはいかない。確実にハシゴを掴んで上る。

 


今度は倒木の障害物  9時07分
岩壁を上っても気が抜けない。振り向くと・・・

   絶景だ〜






北西尾根上部に辿り着き、足取りも軽くなる  9時10分  会話も弾む






2、北西尾根  立ち枯れた大木の間を縫って尾根を進む  9時15分 森を抜けて気分が晴れる

以前、この北西尾根は千本杉と呼ばれる程の杉の密集地域だったそうだ。「ここの千本杉を歩くと夏でも涼しくて気持ちが良かった」「ここを歩くのが好きだった」とY本さんが懐かしそうに呟いた。





北西尾根の象徴 立ち枯れた大木 9時23分  H師匠と比べるとその大きさがわかる 

  
 

中岳山頂の上宮が見える  9時25分
撮影などしていると時間がどんどん過ぎてしまった。「さあ中岳へ行こう」と山頂方面を見ると、英彦山神社の上宮が見えていた。

   振り返り見る

 

3、英彦山 中岳山頂  9時32分 1188m
山頂広場は工事の真っ最中!山頂休憩舎が建て替わっているようだ。バイオトイレも完備されると言うことで、女性には吉報である。
年間26万人もの人がこの英彦山を訪れるそうだが、これで山の環境維持にも貢献。そして登山者も安心して山頂を目指すことが出来そうだ。資材はヘリコプターで搬送している。

 

マンサクの花  9時39分
山頂の一角にマンサクの花が咲く場所がある。
久しぶりに黄色いこの花を見て嬉しくなる。

   錦糸卵のようだ

  英彦山神社上宮参拝  9時50分
上宮の扉を開けて中に入ると御賽銭箱。「無事に下山できますように!」と安全祈願参拝!

   二礼二拍手一礼
 

上宮前から南岳を望む  9時58分
次の目標は眼前の南岳!「おそらく斜面は凍っているだろう」と言うことで、ここでアイゼンを装着した。これで下り坂も安心だ。

   上宮前を下る






前方に見えるのは南岳   10時02分  中岳と南岳の間の細い尾根を歩く




 

南岳の北側斜面を上る  10時04分
やはり斜面は凍っていた!アイゼンの刃がしっかり斜面をグリップして意外と楽に上れた。

   あと10メートル

 

4、南岳山頂  10時11分  1200m
まずは山頂の小さな祠に手を合わせる。

   精鋭?四人組

 

展望台の下で昼食  10時18分
「二日前がお彼岸だったので」と、Y本さんから特大ぼた餅の差し入れを頂いた。
 
   甘くて美味しい

 

中岳へ戻る  10時58分
南岳山頂では48分の昼食休憩だった。山頂で出会った父(40代)と娘(10代)の二人は、なんと神奈川県からの登山者だった。昨日は対馬の山に登ったそうである。時々九州の山など遠征登山をすると聞いて、とても羨ましく思った。
自分自身も息子たちが小さい頃は、いつも家族で山歩きなどしていたが・・・。
懐かしい佳き日の想い出が蘇ってきた。

 

南岳斜面を慎重に下る  10時59分
滑り易い斜面では、足下ばかり気になって、なかなか景色を楽しむ余裕がない。

   前方は中岳






軽快?に下って行く  11時02分  中岳山頂の上宮が良く見える




痩せ尾根を歩く   11時04分  右側は北岳の稜線




 

5、中岳上宮に戻ってきた  11時11分
これから表参道を下り、途中から紅葉谷へと進む。
そして野鳥観察路を経て野営場へ。


   さあ下山!

 

木製の鳥居を潜る  11時33分
途中でアイゼンを外して足取りが軽い。でも所々凍った場所もあって、油断はできない。

   お地蔵さん

 

産霊(ムスビ)神社 <行者堂> 11時36分
木製の鳥居の左横に産霊神社がある。実はこの明るくて広い境内は、以前は大きな木の枝葉が茂って薄暗かったそうである。境内にある大きな倒木の大株が痛々しかった。
 
   台風の爪痕 

 

産霊(ムスビ)神社 <行者堂>の説明
説明板は古くて文字が欠けていた。
文武天皇の時代、住古高皇産霊尊鎮座の旧地であるという神託があり、聖武天皇、天平十二年頼願によって建立されたと伝えられています。石だたみは、護摩垣の跡であり、修験道時代は役行者の木像が安置されていました。安産守護の神として信仰があります。

(説明標識より)

 

九州自然歩道(英彦山コース) 11時38分
産霊(ムスビ)神社<行者堂>から表参道に戻ると、すぐに九州自然歩道のルート標識がある。オレンジ色のラインが九州自然歩道に指定されているのだが、よく見てみると全て自分が歩いたことのある登山道だった。我ながらちょっと満足!気を良くして先に進んでいると、何人もの人が上ってくる。やはり英彦山は人気のある山である。

  関銭の跡(せきせんのあと)通過  11時41分
豊臣秀吉が神領を没収したので、英彦山の財政が苦しくなり、関銭所を設け参拝者より金をとっていた。
現在の入山料か。(説明板より)


    How much?
 

稚児落(ちごおとし)通過  11時51分
昔、佐賀藩主の鍋島清久が幼少のころ、英彦山上宮参拝の帰りに、この断崖から転落したが、奇跡的に助かった。これは彦山権現の霊験によるものとして、清久深く感激して国に帰った後、藩内の庄徳書院に社殿を建立し、彦山権現を崇拝した。その故事からこの断崖を稚児落と言い伝えたといわれています。

(説明標識より)

  英彦山 野鳥の森案内板  11時56分
ここから左手に展望の開ける場所があるので、ちょっと寄り道。本道は右手に進むことになる。

    ルート確認
 

紅葉谷へ向かう  11時57分
先程の「英彦山野鳥の森案内板」から少し下ると、右に鋭角にUターンするように下る道がある。ここから紅葉谷へ下って行く。

   右に急旋回






6、紅葉谷を下る  12時08分  道は所々凍っている



 

7、野鳥の森観察路入口  12時12分
表参道から15分も下れば、野鳥の森観察路の入口にさしかかる。真っ直ぐ下れば奉幣殿の裏側に通じるが、ここからまた右にUターン!

   谷を巻くように進む

 

野営場への分岐  12時25分 左へ下る
「野鳥の森観察路」を進むこと13分で、どこかで見たことのあるような分岐に出会った。ここは、今朝、野営場から上ってきた分岐で、表示を無視して北西尾根を直登した場所だった。
野営場には、この分岐から左に下って行くわけだが、分岐表示は「観察舎入口」となっていて、「野営場」とは書いていない。地図をよく確認しないと、思わず通り過ぎてしまいそうだ。

 

野鳥観察舎で休憩  12時34分
ここでザックを下して休憩することにした。周辺の木々の根元を見ると赤褐色に変色している。
これは、鹿が木の皮を剥いで食べた跡だった。

    鹿の仕業






休憩を終え、あとはのんびり下るだけ  12時39分  この辺りの紅葉は見事らしい



 

ログハウスの横を下る  12時46分
閑散とするログハウスを横目に階段を下って行く。
お天気も良く、気温もかなり上がっているようで、汗ばんでくる。


   舗装道路に到着






英彦山野営場にはログハウスが61棟、ロッジが3棟。こんな場所があるなんて知らなかった!



 

8、英彦山野営場駐車場  12時50分
精鋭?四人組無事に下山。北西尾根を踏破しての英彦山はとても面白かった!

   Finish


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背後のカラー