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別所駐車場〜奉幣殿〜四王寺滝〜南岳〜中岳上宮〜紅葉谷〜別所駐車場

 

英彦山 氷瀑と樹氷

 

2012年2月12日

 
知る人ぞ知る「幻の滝」が今年マスコミで報道され一躍ブレイクした。その名は「四王寺滝」と命名されて、今や平日でもたくさんの人々が訪れている。今回はその氷瀑を鑑賞し、南岳から中岳へと足を伸ばした。天気予報通り午後からは晴天となり、スカイブルーに映える樹氷は最高の表情を見せてくれた。




氷瀑 四王寺滝  高さ約30m、氷のカーテンだ!


<コース概要>

1、別所駐車場 8時08分 〜 2、 奉幣殿 〜 3、鬼杉への分岐 〜 
4、四王寺滝登山道入口 〜 5、四王寺滝 〜 6、四王寺滝登山道入口〜 
7、鬼杉と南岳への分岐 〜  8、 南岳山頂 〜 9、中岳上宮 〜 
10、
紅葉谷への分岐 〜 11、奉幣殿裏 〜 12、別所駐車場 15時00分



  1、  別所駐車場を出発 8時08分

マイナス5℃と冷え込む寒い朝だった。
しゃくなげ荘からの道路もガチガチに凍結してチェーン規制が敷かれている。 駐車場に到着時は5台程度の車だったが、ゆっくり準備をしている内にどんどん車が入って来た。おまけにバスも到着、中からゾロゾロと登山客が降りてくる。皆さん今日のお目当てはやっぱり「四王寺滝」だろう。負けずに準備を急いだ。

  2、  奉幣殿 8時28分

駐車場から宿坊跡の近道を歩き、約20分で奉幣殿に到着した。途中から雪道となるが、雪の下はアイスバーンなのでとてもよく滑る。アイゼンを装着するタイミングを考えながら恐る恐る歩いてとうとうここまで来てしまった。
表参道の長い石段を見下ろすと、雪に覆われ純白の石段と化していた。この石段の出発点には「銅(かね)の鳥居」がある。
 
 

奉幣殿右横の石段を上る 8時37分

奉幣殿の境内でアイゼンを装着。50段位の石段を上って右の玉屋神社・鬼杉方面に進む。

   先は長い 

 
   奉幣殿が見える展望所  8時45分

空はどんより曇っている。ここにはひさしのあるベンチが一つ備えつけてあった。
森の中に雪を被った英彦山神宮奉幣殿が見える。
なかなかの風景だ。これから本格的に登山道を進んで森の中へと入って行くが、思ったより登山者は多くない。
お天気は回復傾向なので期待して進んで行く。


 

学問神社への分岐  8時53分

この分岐を通り過ぎて更に登山道を上って行く。冷えた体が徐々に熱くなってきた。歴史を感じる宿坊跡の石垣を見ながら進んで行く。

    まだまだ

 

3、鬼杉への分岐  8時59分

この分岐は玉屋神社経由で鬼杉まで行く道と、鬼杉へ直接行く道との分岐である。目標の四王寺滝は左へ、鬼杉(1.8Km)の道を進む。

   常連さんに抜かれる 

 

梵字岩への分岐を通過  9時08分

説明は左の看板通り。岩壁に彫刻? 
冬は行かない方がいいかも?()


   世界最大?

着雪倒木  9時10分

雪の重さに耐えられない杉が無残にも倒れている。
この杉も樹齢30年は経っていると思われるが、雪の重みでこの木がへし折れる事がある。その際はもの凄い音が森に響き渡ると聞いている。
このような森を管理することは本当に大変なことだと思う。林業に従事する若者が減っていると言うが、理解できる。でも誰かが守らないと・・・。


 

4、四王寺滝登山道入口  9時17分

小さな沢を渡ると左側の2本の木に「四王寺滝登山道入口」の表示が貼ってあった。
この2本の木の間から上って行くのだが、踏み跡もしっかり着いていて、たくさんの方が上って行ったことが分かる。 「ブームなんだ。」とつぶやきつつ、よく考えると自分も同じことをしている。()
ここからもうひと踏ん張り。これから見るであろう氷瀑を期待して気合を入れる。

 

倒木の中を進む  9時41分

曇天の中、モノトーンの雪景色の中を上って行く。
最初はなだらかだったが、次第に登路が険しくなり倒木が目立つようになった。
何度も大きな倒木を股越して進む。
下ってくる人に聞くと、四王寺滝には十数人とのことだった。足元の岩や倒木は雪に隠れ、滑りやすくとても歩き難い。こんな中でもアイゼンをつけずに上っている人がいる。
とても危ないと思うのだが・・・。

 





四王寺滝が見えてきた  9時55分  「ん? 人が少ないようだ」






5、四王寺滝(しおうじのたき)  見事な氷瀑に圧倒される 10時11分  高さ30mのアート

1本、3メートル位あるツララの束、真下にいると落ちてこないかと心配だった



 

素晴らしい氷瀑
無数の氷柱(ツララ)が重なってこの滝ができている。よく見ると水がポタポタと流れるように落ちていた。
滝は気温が上がるとあっという間に消えてなくなるのだろう。これぞ幻の滝である。

    ツララ

到着した時は8人程度だったが、20分も鑑賞している間に、滝の周辺は徐々に登山客で賑わってきた。滝の真下は雪に隠れた岩がゴロゴロとしてとても歩き難い。
三脚を据えて写真撮影をしている人がバランスを崩して三脚(カメラ)と共に酷くこけてしまった。気の毒だった。


 

見上げると晴天  10時23分

しばらく氷瀑を堪能し四王寺滝をあとにする。
下山し始めて5分程で強い光が射してきた。
空を見上げると木々に咲いた白い雪の花々がスカイブルーに映えていた。冬山の醍醐味である。
これからまた四王寺滝登山口まで戻って、先ほどの道を鬼杉方面に進み南岳を目指すことにした。

6、四王寺滝登山口  10時43分

四王寺滝までの上りは35分下り26分だった。
登山口横に弘法大師由来の衣ガ池がある。


   衣ガ池

四王寺谷への分岐  10時48分

四王寺滝登山口からすぐのところに四王寺谷への分岐があった。「まぼろしの滝」とささやかれていた氷瀑が何故「四王寺滝」と命名されたのか?その謎が解けた。後からネットで調べていると、大正時代に発行された英彦山の観光案内に「四王寺瀑」として紹介されていたが、最近は知る人が少なくなっていた。との事だった。更に鬼杉方面に進む。辛抱の坂道が続く。 

 

7、鬼杉と南岳への分岐  11時08分

森を抜けると視界が広がった。とても天気が良くなった。鬼杉はパスして南岳を目指した。
 
     尾根に積雪

 

南岳山頂への分岐表示  11時13分

ここでしばらく休憩してこれからの急登に備える。喉が渇く、冷たくなったお茶がとても旨い。
  
   綺麗だ

 

樹氷のトンネル  11時27分

とても綺麗な場所を歩いているのだが、この急登を上ることに必死で・・・。余裕がない()
 
    材木石を通過

 

南岳山頂まであと600m  11時37分

素晴らしい風景が広がった。疲れが吹き飛ぶ。

     マイナス2℃





息を呑むような素晴らしい景色  11時57分

 

樹氷を分け入って進む登山者 11時58分

山頂に近づくにつれて山は真っ白に!樹氷をビッシリと纏った山に感動しながら歩いて行く。

    氷を纏った木々


 

樹氷の中から下界を望む  12時00分
 


青空と樹氷  12時07分




凍結した岩ゴツゴツの鎖場を慎重に進む  12時11分  鎖も白く凍結している




岩場を上ると絶景のパノラマが待っていた  12時16分  遠くの山々の稜線もくっきり見えた


 

8、南岳山頂  12時31分  1200m

雪の急登を上りきり、やっと山頂へ到着。
眩しい光、青い空、そして樹氷。言うことなし。

    フゥッー

 

展望台の下で昼食  12時42分
他の登山客も数組登って来た。お腹はペコペコで・・穏やかな山頂でランチタイムにした。

  
  カップ麺

中岳上宮がくっきりと  13時18分

昼食も終え中岳へ向かう。
凍結した南岳斜面を注意しながらゆっくりと下りて行く。途中、樹氷の木々の間から正面の中岳が見えてくる。中岳から北岳までの稜線もクリアに見ることが出来て、その風景を見ているとなかなか先に進むことができない。

贅沢な風景を見ながらの稜線歩きとなった。





中岳上宮(左)と樹氷で真っ白な北岳(右奥)  13時23分


 

南岳に向かう登山者とすれ違う  13時30分
登山者は全員樹氷に見惚れて歩いている。

    見事

 

9、中岳上宮  13時32分

上宮の引き戸を開けて参拝。参拝後下を見ると南岳から登山者が元気よく登って来た。

    ガンバレ

 





英彦山 中岳山頂広場  大きなブナも樹氷で真っ白 13時37分

この後、下山を決めて表参道を下った。




中岳を下山途中に北西尾根方面を望む  13時44分  台風で荒れた後は痛々しい


 

行者堂通過  13時50分



関銭の跡通過  13時52分
 


稚児落し通過  14時00分

 

10、紅葉谷分岐 14時04分 紅葉谷へ向かう
 


野鳥の森観察路への分岐通過 14時17分

紅葉谷への急坂の木段を下ると野鳥の森への分岐に出会う。ここまでくればこの先は歩き易いなだらかな道となる。

11、奉幣殿裏  14時37分

重宝した6本爪アイゼンを外して今朝歩いた道を駐車場に向かった。足が軽くなった。

12、別所駐車場 15時00分

今季2度目の英彦山を十分堪能し、無事に駐車場に到着。気温は5℃と上昇していた。



約7時間、12169歩。 氷瀑と樹氷に大満足した一日だった。

またゆっくりと歩いてみたい。
帰路は別所駐車場から車で下るのだが、アイスバーンがところどころ残っていてとても危険だった。
エンジンブレーキをロー&セコと切り替えながら慎重に車を走らせた。
  
 背後のカラー 
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