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別所駐車場〜奉幣殿〜四王寺滝〜鬼杉〜
              南岳山頂〜中岳上宮〜紅葉谷〜別所駐車場

 

英彦山 冬日和

 

2016年2月11日

 
久しぶりに英彦山を訪れた。氷瀑で有名になった英彦山の四王寺滝を目指したが、寒波は過ぎ去り、その後の雨で氷瀑は消えていた。四王寺滝は残念だったが、アイゼンをつけて歩く雪の登山道はとても心地よかった。来年こそは大きな氷瀑に会いたいものだ!

        


南岳山頂を目指して鎖場を攀じ登る

<コース概要>

1、別所駐車場 7時58分 〜 2、 奉幣殿 〜 3、鬼杉(1.8km)への分岐 〜 
4、四王寺滝登山道入口 〜 5、四王寺滝 〜 6、四王寺滝登山道入口〜 
7、鬼杉と南岳への分岐 〜  8、鬼杉 〜 9、 南岳山頂 〜 10、中岳上宮 〜
11、紅葉谷への分岐 〜 12、奉幣殿裏 〜 13、別所駐車場  16時00分

  

 

別所駐車場到着  7時25分
北九州から約1時間30分かけて英彦山別所駐車場に到着。ここで本日ご一緒させて頂くH師匠・ヤジさんと待ち合わせ。

    立派な駐車場碑

 

1、別所駐車場 7時58分
冬季の装備を整えいざ出発!駐車場の脇にあるネコヤナギを見ると、ふっくらとした綿毛が銀白に光っていた。

    ネコヤナギ

 

まずは高住神社方面へ  7時59分
別所駐車場前の道路を高住神社方面へ100m程歩くと、右側にシャッターのある倉庫がある。そこから入って奉幣殿を目指す。

     裏道(近道)を歩く

 

宿坊跡を通り抜ける  8時01分
緩やかな上り坂の両側には宿坊跡の立派な石垣が並んでいる。宗教都市と言われた、古(いにしえ)の風景を想像しながら上って行く。

     雪が残る坂道

  林道に出て左へ  8時07分
宿坊跡を通り抜けると林道。左に曲がって20m程進み、またすぐに右手の支線に入る。

    右へ
  修験堂館  8時11分
ここは英彦山神宮の裏手になる。この修験堂館には宝物が展示してあるとの事。この建物の横を通り抜けると奉幣殿に通じる。

    奉幣殿の裏手より


 

  2、 奉幣殿   8時18分  本日の登山安全祈願
「平成28年 奉幣殿再建400年」の横断幕が目に付いた。  



 

奉幣殿右横の鳥居から  8時23分
参拝を済ませてこれより本格的な登山道へと進む。まずは鳥居を潜って石段を上る。

    足取り軽く

 

石段を上ると標識  8時24分 右へ
石段を上り詰めると「玉屋神社・鬼杉方面」の標識がある。これに沿って右手に進む。

    気温2℃

 

ベンチのある展望台  8時30分
この辺りの登山道は雪が残っている。遠くに奉幣殿の屋根が見える。

    英彦山神宮

 

九大生物研究所への分岐  8時34分 通過
奉幣殿から500mの地点。右に下ると九大生物研究所があるらしい。

    木漏れ日の中

事前情報によると四王寺滝の氷瀑は雨で流されて岩の壁になっているとの事だった。なので、四王寺滝を諦めて玉屋神社経由で鬼杉を目指していた。 しかし、どうしても四王寺滝が気になり、玉屋神社手前で引き返し、滝へ向かうことにした。このタイムロスは40分(苦笑)


引き返してこの分岐まで戻って来た!
 

3、鬼杉(1.8km)への分岐  9時24分
この分岐からはどちらに行っても鬼杉に通じている。今回は結局、四王寺滝へ寄り道して鬼杉へと向かうことにした。

    同じ場所にある標識

 

梵字岩への分岐  9時37分
ここから左へ200m程上ると、梵字岩。
高さ60mの岩壁に梵字が彫刻してある。

    弘法大師の仕業

沢を渡渉  9時44分  この沢を越えると四王寺滝の入口だ!
四王寺滝はこの沢の上流になると思われる



 

4、四王寺滝登山道入口  9時44分
このすぐ右側に弘法大師が衣を洗ったと言われる衣ヶ池(ころもがいけ)がある。

    衣ヶ池

 

四王寺滝へ  9時45分
入口では、この先の注意を促す貼紙や立て看板が目立っていた。

    この先危険!

 

注意喚起の立札  9時45分
            危険!
四王寺滝までには、豪雨災害により崩落している危険個所があり、目印もなくルートも分かりにくくなっておりますので、十分注意して下さい。
                          添田町
                    田川地区消防署
                       田川警察署

 

荒れた登山道  9時52分
当初、道筋は踏み跡がしっかり残っているので案外分かり易かった。しかし、上って行くにつれ道は倒木で荒れはじめ、次第に分かり難い雰囲気になって来た。
雪は少なく、アイゼンも必要ない状態だったが、途中から足下が不安になり、アイゼンを付けることにした。

冬季(氷瀑の時期)は、他の登山者も多く道迷いをする心配もないが、冬季(氷瀑の時期)以外にこのルートを歩こうと思う方、特に初心者の方が四王寺滝を目指す場合は、ルートを十分確認して進むか、又は、経験者と同行することをお勧めします。うっかり歩いていると目印も少ないので、道迷いをしそうな気がします。



倒木を乗り越えて進む  9時55分   所々に赤テープがある


 

アイゼンを付けて  10時04分
雪が積もったガレ場を黙々と上る。アイゼンを付けると安心して歩くことが出来る。

    6本爪アイゼン

 

大岩の右横を進む  10時25分
今回は雪の上にある踏み跡が先導してくれるが、雪のない状態で果たしてルートが分かるだろうか?そんなことを考えながら歩いていた。上るにつれ次第に雪は消えてアイゼンを付けていると逆に歩き難くなった。
雪が消えると、ルート上の岩にはアイゼンの傷跡が無数に付いていた。

  岩が不規則で歩き難い。
目の前に立ちはだかる岩壁。黒光りした岩肌が印象的だった! 

5、四王寺滝  10時32分  約30メートルの岩壁から「氷瀑」は消えていた
それでも迫力は満点!


 

氷瀑の四王寺滝 (2012年2月12日)
4年前に四王寺滝を訪れた時の写真を見ると、滝の表情が全く異なっている。
この氷のカーテンに会いたかった(悲)
分かっていたことと言え、残念で仕方ない。
来冬は是非、ピンポイントのタイミングを見誤ることなく訪れたいものだ。
リベンジを誓う。


この滝の右側から南岳に上るルートがある。かなりの急登で以前は敬遠して上る人が少なかったが、年々そのルートも拓けて来たのか、四王寺滝に上って来た人の半数以上は南岳への直登ルートに進んでいた。以前歩いたことのあるH師匠の話によると、急登に加え、ロープ場あり、藪こぎありで、とにかく大変なルートだという事だった。

我々は、「鬼杉」経由で南岳へ向かう予定なので、往路を戻ることにした。
下る途中、後続の登山客がどんどん上って来る。
四王寺滝は、冬の英彦山の人気スポットになっていることを実感した。



 

6、四王寺滝登山道入口  11時29分
四王寺滝への寄り道も終え、四王寺滝登山道入口へと戻って来た。すぐ横にある「衣ヶ池」(ころもがいけ)を見て先へと進んだ。

    衣ヶ池の説明板





着雪倒木を見ながら、荒れた登山道を進む  11時36分  汗が流れる


 

 

三呼峠を通過  11時47分
長い石段を上り詰めると尾根に出た。そこは三呼峠と呼ばれる場所だった。歩き易い尾根道を鬼杉へと向かう。

     鬼杉まで600m

 

7、鬼杉と南岳への分岐  11時55分
鬼杉への分岐に出会うが、工事中の為、立入禁止だった。仕方ないので、この先のもう一つの分岐から鬼杉へと下ることにした。

   標識など整備中 





鬼杉へと下る  11時57分  暑くて汗がダラダラ流れる。本当に冬季登山なのか?


 
 

九州自然歩道の標識  12時02分
福智山もそうだったが、九州自然歩道の標識が付け替えられているようだ。

    設置途中

 

8、鬼杉  12時10分
久しぶりに鬼杉とご対面。相変わらず凛々しい姿をしている。

   
別所駐車場をスタートして早や4時間が過ぎ、もうお腹がペコペコで、鬼杉前の東屋で昼食タイムとなった。
鬼杉の周辺は枯れた枝が落ちてくる危険があるので十分注意する必要がある。
見上げると鬼杉の上部には丸太のような太い枝が広がっている。

 

工事箇所立入禁止
鬼杉周辺の整備も進んでいるようで、標識やベンチが新設工事中だった。

    春頃に完成か?

 

昼食後、鬼杉を出発!  12時53分
休憩したら元気が出てきた。さあ、これから南岳へ向かってGO!

   鬼杉よ、さらば 

  南岳に向かって  12時57分
工事中の看板を尻目に荒れた登山道を上って行く。途中若い単独行の女性登山者が休憩していた。「最近は単独行の女性が増えてきた。しかし、若い男性の単独行はそれほどいない」とH師匠が呟いていた。
以前、山は男の世界だったのだろう。
山の中まで世相を反映しているのか?




急峻なガレ場  13時15分  ヤジさん先導、ペースを保って坦々と上る


 
 

材木石  13時21分
この岩は、火山で噴出したマグマが急に冷えて固まったときにできた安山岩の柱状節理で、材木を積み重ねたように見えるところから、材木石と呼ばれています。英彦山に伝わる鬼杉伝説によると、鬼が社(やしろ)を建てようとして伐り出した材木の残りがこの岩になったのだそうです。
               (説明板より)






英彦山の三大岩壁の一つ 「千丈ヶ鼻」  13時28分  岳滅鬼方面を眺めるヤジさん



 

冬枯れの山肌  13時47分
目の前がパッと開けた。お天気が良く遠くまで見える。(4年前は全て樹氷だった。)

    4年前の写真 


 左手の景色を眺めながら

 


鎖場を攀じ登る  13時57分  ストックをザックに取り付けて両手をフリーにする
用意をしていたら、H師匠はもう岩壁にアタックしていた
三点支持で焦らず慎重に上る


 

巻道への分岐  14時07分 左の南岳へ
右に進めば南岳山頂を回避して中岳へ通じる道となるようだ。(未踏ルート)

    小さい標識

 

四王寺滝への分岐  14時13分
2度、3度と岩場を越えてやっと平坦な道になったと思ったら・・・「んっ?」見ると、左の斜面から上って来る人がいるではないか!それは、四王寺滝から急登を上って来た人だった!四王寺滝の右横から南岳に通じる道を発見してちょっと嬉しかった。次回は挑戦してみようかな?

 

9、南岳山頂  14時16分  1200m
「あっ!」先着しているH師匠とヤジさんはもう山頂碑で記念撮影をしている。
遅くなってすみません!

    山頂の鳥居と祠





 南岳山頂にて  14時17分  H師匠(左)は170回目の登頂との事でした(拍手)


 

中岳へ向かう  14時27分
山頂で10分休憩後、中岳へと向かう。少々時間が押しているので急ぎ足となる。

    鹿の食害対策


南岳の北側斜面は凍結する場合が多いので、安全の為アイゼンを付けた。



 

南岳斜面から中岳上宮を望む  14時31分  お天気上々で上宮も気持ちよさそうだ


 

南岳と中岳の鞍部  14時32分
南岳を下りきって青い空に映える上宮を見上げる。今、下ってきた南岳の北側斜面は雪面で滑り易かったが、中岳への上りでは雪は殆ど消えている。
鞍部でアイゼンを外し、中岳を目指した。
今日は何度もアイゼンを付けたり外したりして、おかげでアイゼンの扱いにも慣れてしまった。

    
         振り返ると逆光の中に南岳

 

10、中岳上宮  14時38分
上宮の屋根は年々被害が大きくなっているようだ。このままでいいのだろうか?

    上宮内で参拝 

 

上宮裏の山頂広場  14時41分
参拝を終え、山頂広場を上から覗いたらすぐに下山に取り掛かる。

    また来ます






中岳上宮から表参道を下山  14時41分  H師匠がテンポよく先導

 




 

またまたアイゼンを付けて  14時54分
雪面にザクザクとアイゼンの刃を立てて歩く。これぞ冬季登山の醍醐味である。

    雪で遊ぶ  

 

産霊(ムスビ)神社 <行者堂> 14時57分
お地蔵さんの前を通過すると神社がある。この神社は安産守護の神として信仰がある。

    手前にある地蔵

 

11、紅葉谷への分岐  15時10分
縦長の分岐表示が現れた。直進は表参道で奉幣殿へ続くが、我々はここから右手にUターンするように紅葉谷へと下って行く。

     登山者は少ない



 快調に下山  15時16分  H師匠とヤジさんに着いて行くのが必死です!


 

 

野鳥の森観察路入口  15時22分 通過
表参道から12分。アイゼンを付けると歩き易く、ペースが上がる。

   通過する 


 
林道に出会う

奉幣殿で下山のお礼参拝

社務所では大きな彦山がらがらが目を引いたので、
今回はこれを買い求めた。

12、奉幣殿裏の林道に出会う  15時40分
目指す別所駐車場は右だが、奉幣殿の社務所に立ち寄ることにした。
H師匠は英彦山神宮のお札を、私は英彦山ガラガラを購入した。


        英彦山ガラガラの由来
伝承によると人皇42代文武天皇慶雲2年(705)全国に日照が続いたので、天皇は尊崇あつい彦山権現にお使いを立てられ御祈願をされた処が降雨があり田畑をうるおし豊作を迎えた人々は大変喜んだ。そこで天皇はお礼として鈴一口(ふり)を御奉納なされたが文治5年(1198)彦山が戦火に会った時、この大切な鈴は聖地の土中に埋め難を免れたが、以来所在が不明となった。
其の後肥前国(佐賀県)の城主が、寒水(そうず)の住人に天皇が奉納なされた鈴に似たものを作らせ彦山権現に納め、それを参拝の人々にお分けしてご神護をうけさせるようになり、「彦山がらがら」は英彦山参拝者に無くてはならぬものとなり、がらがらを持っていれば彦山詣りの印になった。昔は旅行をする時は必ず手形が必要であったが、手形を持っていない時はがらがらがその代りとなり、また道中の危害もなく魔除ともなって今日に至った。「彦山がらがらは口ばかり」と言われているのは、農家の人々がこれを田の水口(みなくち)に埋め豊作を祈ったのがなまって伝えられたと云われる。




 

駐車場へと急ぐ  15時45分
お札も彦山がらがらも購入して憂いなし!
これから別所駐車場へと急ぐ。

   神宮境内 

 

13、別所駐車場  16時00分
約8時間の山歩きだったが、あっという間に一日が過ぎた。お疲れ様でした!

    ゴール


今回の登山では、自分の体力の消耗が激しくてH師匠やヤジさんに迷惑を掛けてしまった。

日頃の鍛錬をして、しっかり歩くことの出来るように心がけたいと反省です。

これに懲りずにまたどこかに連れて行って下さい!ありがとうございました。


訪問ありがとうございました。
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