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高住神社〜望雲台〜北岳〜中岳〜
                      南岳〜中岳〜<バードライン>〜高住神社

 
 望雲台  英彦山三座

2017年9月3日
 

ようやく酷暑の夏も終わり、9月に入るととても過ごしやすくなった。今回は約2年ぶりに同級生のM原君との山行となった。お天気は快晴で絶好の登山日和。終日爽やかな風が吹き、登山での汗ばんだ身体を心地よく冷やしてくれた。M原君のリクエストは望雲台だったので、高住神社を起点に英彦山を周回した。下山時どうしたことか、平坦な登山道で滑って尻餅をつき、右脇腹を痛打。自身の不注意による大失態に大反省(悲)


   

英彦山北岳山頂付近から、南岳(左)と中岳(右)を望む


<コース概要>

1、高住神社駐車場 7時20分 到着 〜 2、高住神社登山口 7時43分 スタート 〜 
3、望雲台分岐〜 4、望雲台  5、望雲台分岐 〜 6、北岳の肩 〜 7、北岳 〜 
8、中岳 〜 9、南岳  10、中岳(昼食) 〜 
11、
野鳥の森観察路入口<バードライン> 〜 12、 スキー場 〜 
13、
高住神社駐車場  13時47分

  




望雲台  約130mの断崖絶壁と言われている  7時18分  修験者の行場

今日はM原君のリクエストで望雲台に立ち寄ることになっている。いったい望雲台とはどんなところなのか?登山を開始する前に、車道から望雲台を見上げることにした。
恐ろしい〜。



 

1、高住神社駐車場 7時28分
ここは高住神社駐車場。先着車は2台だけ。
今日はここに車を停めて取り付きます。

    大天狗の宮


 
参道の石段を上って行くと・・・ 

 
御神木の天狗杉(樹齢850年〜900年) 

 
境内には牛、ウシ 

 
青銅の神牛(五穀豊穣・牛馬安全)

 

 

登山の安全祈願をして、神社境内右奥にある登山口へと向かう



 

2、高住神社登山口  7時43分
登山口は白い標識の右側から伸びている。
この登山道は九州自然歩道である。

    さあ出発!

 

古い案内図  7時45分
本日のコースを確認した。登山道は大雨の影響で少し荒れている。

    矢印に沿って

 

3、望雲台分岐  7時57分
高住神社の登山口から14分で分岐に到着!ここを左に進んで望雲台を目指す。

    あと100m

 

イワタバコを見つけた  7時59分
日当たりの悪い湿った岩や崖に生える多年草。長さ5〜20センチの葉を垂らし、柔らかく光沢がある。6月〜8月に花茎を伸ばし、星形で花径2センチ前後の花を咲かせるが、輪の寿命が3〜4日と短く残念。(ネット調べ)
時期は過ぎているので、期待してなかったが遅咲きの花が運よく輪だけ咲いていた。


思わずイワタバコを見つけて心癒される。
さあ、次は気を引き締めて望雲台へ!
取り付く際、我々はザックをデポして身を軽くした。
先程の分岐から100m程で望雲台への第一関門



 

望雲台への道  8時00分
最初にこの崖を見て、怖気づいたら望雲台は諦めましょう。過去に事故もあったそうです。
挑戦するとなれば、靴紐などのチェック。
そして、お遊び気分を捨てて取り付きましょう。

まずはV字に切れ込んだ岩の崖を上ります。
太い鎖がギラギラ光ってとても印象的。
岩場はステップが削ってあり、足場は確保できる。しかし、岩は苔むしていてジメジメしている。お天気が良く、晴れた日でも滑りやすい。

上部の明るい部分に辿り着くと、向こう側は切れ落ちています。上部に辿り着いたら、右に崖を2メートル程上る。次は右手にある崖の縁を10メートル程歩きます。左側は切れ落ちているので、必ず鎖を手に進みましょう!


 
右側は切れ落ちているので注意

 
鎖を持って、焦らず慎重に
 

ほぼ垂直な岩壁  8時05分
の縁を歩き終え、数十メートル歩くと、次に現れたのは、10メートル程の岩壁。
上を見るとステンレスのポールが見えている。
人間の目ではほぼ垂直に見える岩壁だ!
この岩壁の鎖を頼りに登れば望雲台。
ここの岩にもステップが削ってあるが、ご覧の通りの垂直に近い壁。踏み外すと大変だ。


 

 




4、望雲台  8時06分  逆光の中、鷹ノ巣山方面を眺める



 

鷹ノ巣山 一ノ岳 



絶景に見惚れるM原君






  福智山山系が遠くに見える  8時08分  あっ、あれは皿倉山と権現山だ!





 

約130mの断崖絶壁

 

望雲台に立っています!(赤丸の地点)




望雲台の下を覗くと吸い込まれそう 


望雲台でスリリングな一時を過ごして、さあ退散! 帰りも細心の注意を払って!



 

下りは足下が見え難い!  8時14分
焦らず!ゆっくり!慎重に!

    完璧!






崖の縁は鎖を持って  8時16分  右側は奈落。 つまづかないように、足を上げて!



 

※望雲台を終えての感想
さすが修験者の修行の場だけあって、スリル満点。景色も満点。征服すると気分も爽快!
しかし、それは危険と隣り合わせ。
初心者は絶対に単独では行ってはいけない。経験者と同行して下さい!体調や天候にも注意!雨、雪、強風の場合は止めるべきだろう。
山は自己責任とは言え、無理は絶対に禁物!

 

5、望雲台分岐  8時27分
望雲台も無事に終えて、次は北岳を目指す!これからは不規則な岩場となる。

    北岳迄km






お互い寡黙になって上る  8時34分  望雲台でエネルギーを使い過ぎたのか?()



 

県内でもっとも優れたシオジ林を歩く

   


他に登山者はいない。森を二人占めでいい感じ!



 

救世安民の石碑  8時46分
石碑の横に安政2年に建立されたと刻まれている。ネットで調べると、安政年間に里人が寄進したと言われている。
冬はこの石碑がスッポリ雪で埋まってしまうこともあるらしい。それにしてもこの石碑を、よくここまで運んできたものだ。古(いにしえ)の人の祈りの心が伝わってくるようだ。

 

「溶岩の壁」の横を通過  8時49分
少し傾斜が緩やかになった。溶岩の壁の先にはオオヤマレンゲの木が柵で囲ってある。

    田川高校

 

木の階段を上る  8時54分
階段は長い。しかも歩幅が合わず歩き難い。

   辛抱 

 

6、北岳の肩  8時56分
さあ、北岳までもうひと踏ん張り!陽射しが徐々に強くなってきた。

    快調


これから先は断続的に続く急登。 ロープ場などもクリアして先へと進んだ。



 

樹間から苅又山が見えた  9時09分
昨年5月にシャクナゲを見に行った苅又山が目に飛び込んできた。ここから見る苅又山は、三角に尖った形をしているが、実際登った時は尾根歩きで山頂に到達したので、三角形のイメージは全くない。見る角度によって山の形は変わるものと理解はするが、どうしても合点がいかない。


北岳の山頂手前から左に少し下ると、見晴らしの良い広場がある。ちょっと寄り道。




 
犬ヶ岳方面の山並みがクッキリ見える



南岳(左)と中岳(右) 上宮も見えている

 

7、北岳  1192m  9時18分
山頂碑は文字がかすれてはっきり読めない。
北岳山頂部は磐境(禁足地)となっていて、立ち入ることが出来ない。
磐境(禁足地)
この地は神仏習合時代からの聖地です。立ち入らないで下さい。 英彦山神宮社務所
                     (立て看板より)

   



北岳と中岳の稜線(鞍部)を歩く  9時37分  陽射しはあるものの風が吹いて爽やか



 
ブナ林は再生なるか?

ブナ林  9時38分 
県内におけるブナは気温の低い標高約1000m以上に生育する大変貴重な樹木です。中岳から北岳一帯に広がるブナ林は、西日本有数の美林で、その林床をクマイザサが埋めているのが特徴です。1991年(平成3年)の大型台風により大きな被害を受け、その存続が危ぶまれています。現在、ブナ林再生のための活動が行われています。
             (説明看板より)

 

木の幹にポコポコとキノコか生えている

 
ツルリンドウ 
  8、中岳  1188m  9時50分
山頂広場では数組が休憩中だった。山頂碑で記念撮影して通過。上宮へと向かった。

    快晴
 

英彦山神宮上宮参拝  9時56分
上宮の扉を開いて社の中へ。
そして、登頂御礼の参拝をして外へ出た。
と、その時、上宮の外で休憩していた登山者を見ると、私と同じ帽子を被っていた。思わず「同じ帽子だ〜」と呟くと、私の横にいたご婦人が(奥さんだった)「帽子も同じですけど、ザックも同じですよ」これまたビックリ!

 

上宮を振り返りながら南岳へ  9時58分
同じ帽子、同じザック(色も)のご主人と少し談笑。お互い良いセンスしてますね〜()

     南岳へ

 

正面は南岳  10時00分
振り返ると中岳の上宮がクッキリ!

    グッド!

  9、南岳  1200m  10時07分
中岳上宮から9分で南岳到着。山頂には誰もいない。少し休憩して中岳へ。

     エゴノキの実
 

南岳から中岳へ  10時37分

  

10、中岳(昼食)

    

  流れる雲を見ながら中岳で昼食  10時54分
M原君からの差し入れノンアルコールビールで乾杯!快晴の下ゆったりした時間が過ぎる。

    喉越し最高!

昼食後は北西尾根を散策。表参道からバードラインでスキー場へと進むことに。





上宮横にある立ち枯れした白骨樹

 





北西尾根(平成3年の大型台風19号で千本杉が壊滅し悲惨な姿になった)

 





北西尾根の立ち枯れした杉の下で  11時46分  北西尾根の象徴オブジェ?


北西尾根の散策も終え、表参道へ戻り下山する


 

木の鳥居を潜るとお地蔵さん  11時58分
整備された長い石段の表参道を下る。

    合掌

  産霊(ムスビ神社)<行者堂>  11時59分
説明板は古くて文字が欠けていた。
文武天皇の時代、住古高皇産み霊尊鎮座の旧地であるという神託があり、聖武天皇、天平十二年頼願によって建立されたと伝えられています。石だたみは、護摩垣の跡であり、修験道時代は役行者の木像が安置されていました。安産守護の神として信仰があります。
 

関銭の跡(せきせんのあと)通過  12時05分
豊臣秀吉が神領を没収したので、英彦山の財政が苦しくなり、関銭所を設け参拝者より金をとっていた。現在の入山料か。(説明板より)

     朽ちた説明板

 

稚児落(ちごおとし)  12時15分
昔、佐賀藩主の鍋島清久が幼少のころ、英彦山上宮参拝の帰りに、この断崖から転落したが、奇跡的に助かった。これは彦山権現の霊験によるものとして、清久深く感激して国に帰った後、藩内の庄徳書院に社殿を建立し、彦山権現を崇拝した。その故事からこの断崖を稚児落と言い伝えたといわれています。


の〜んびり歩いて、いい気分♪♪



 

英彦山野鳥の森案内板  12時20分
これから歩くバードラインを確認!この先の分岐より、表参道から右手に下って行く。

    確認、確認

 

バードラインを目指す  12時21分
分岐表示から少し下ると右に鋭角にUターンするように下る道がある。

    下り一本道


スリップで尻餅(悲)

分岐から下って行く谷は、通称紅葉谷(もみじだに)と呼ばれ、秋にはとても鮮やかな錦秋の谷となる。気分よく下山しながら「また来よう」等と話をしていると、右足が滑って尻餅をついてしまった。それほどひどい尻餅ではなかったのだが、運悪く右から突き出ていた岩に右の脇腹を痛打してしまった。その場で座り込み5分程休憩を余儀なくされた。

 「あ〜、脇腹が痛い」

以前もそうだったが、下山時の終盤に転倒して右手薬指の靭帯を切ってしまったことがある。今回もこのような失態を犯して情けない限りであるが、今後も十分気を付けたいと大反省。





 
遅いペースの私を待ってくれるM原君

11、野鳥の森観察路入口<バードライン>
尻餅のアクシデントもあり、漸くバードラインの分岐にさしかかった。真っ直ぐ進むと奉幣殿の裏手に出るが、ここから右にUターン。

    トラバース開始





 紅葉谷をトラバース  12時48分  最初は歩き易いが、荒れた場所も数ケ所出てくる



 

野営場への分岐  12時56分  直進
ここを左に下れば野営場。ルート表示はないが、右の急登を上って行けば北西尾根に通じている。道はすぐにわかる。北西尾根ルートは以前バリエーションルートだったが、現在は登山者に認知され既に一般ルートと化している。ネット等の情報網が登山者のルート開拓になっていて、最近は新しい登山道が出来ている。


 
観察路を直進

 
気温18℃と過ごしやすい
 

観察路入口  13時17分
紅葉谷を通り抜けて開けた場所に出た。
遠くの景色が目に飛び込んできた。

    福智山系だ!




12、 スキー場  13時21分  秋が深まるとススキの穂が綺麗だろうなあ〜。



 

右手の植林帯の中へ  13時21分
あとはのんびり歩くだけ。

    木漏れ日

  英彦山演習林の碑  13時24分
しばらく植林帯の中を歩くことになる。途中、左手に英彦山青年の家を見ながら歩く。
と、ここで、山頂でお会いした同じ帽子、同じザックの登山者(ご夫婦)とバッタリ再会。
私たちと逆回りで英彦山を楽しんでいたようだ。また少し談笑してお別れしたが、一緒に写真でも撮っていれば良かったと後悔した。
 

車道に飛び出た  13時41分  右へ
ここから高住神社までは車道歩きとなる。

    車両注意

 

13、高住神社駐車場  13時47分
15620歩。約6時間の山歩きだった。

   ゴール 


 約1年ぶりの英彦山だった。
やっぱりいい山だ。
この山域もまだまだ未踏ルートがあり、興味津々。


先日の大雨で登山道が荒れて通行止めになっているルートもあるようだ。
なるべく早い復旧を祈ります。


本日は大変お疲れ様でした。
M原君に感謝!



訪問ありがとうございました。
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