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駐車場〜<大南(おおみなみ)林道>〜<汐井川を渡渉>〜黒岩山への分岐〜岳滅鬼峠〜岳滅鬼〜岳滅鬼  往復

 

岳滅鬼&岳滅鬼

 
 2014年10月25日
 

当初、「岳滅鬼山」(がくめきさん)という文字を見た時、読み方が分からなかった。その文字から想像させるこの山の様相は、少々不気味なものを感じてしまう。しかし、それだけに英彦山に訪れる度に気になっており、いつかは登ってみたいと思っていた。H師匠から「岳滅鬼山に行きませんか?」と連絡が入った時、当然の如く即決でOkの返事をした。このコースは峰入り古道としても知られている修験の道でもある。登山者は殆どなく、鹿の鳴き声がよく聞こえる山だった。




紅葉する障子ヶ岳   岳滅鬼と岳滅鬼の鞍部から障子ヶ岳を望む


<コース概要>

1、駐車場 7時27分 〜 <大南(おおみなみ)林道> 〜 2、英彦山大権現 〜 
<汐井川を渡渉> 〜 
3、黒岩山への分岐 〜 4、大南林道(岳滅鬼山登山口案内の標識) 〜
5、岳滅鬼山登山口 〜 6、岳滅鬼峠 〜 7、岳滅鬼 〜 8、岳滅鬼(昼食) 〜  
9、
岳滅鬼 〜 10、岳滅鬼峠 〜 11、岳滅鬼山登山口 〜 12、大南林道 〜 
13、
黒岩山への分岐 〜 <汐井川を渡渉> 〜 14、英彦山大権現 〜 <大南林道> 〜 
15、駐車場 13時45分



               
 

1、駐車場  7時27分
北九州の自宅から1時間15分で英彦山のしゃくなげ荘にさしかかる。そのしゃくなげ荘から右折して300m程進むと、右側に広い駐車場がある。丁度この地点で道路は通行止めになっていた。ここはすぐ近くにある観光酒造「酒源の泉」の駐車場なのか?公共なのか?開放してあると善意に解釈して停めさせて頂いた。ありがとうございます。

 

道路は車両全面通行止め  7時28分
以前はこの先の大権現まで通行可能だったが、どうやら道路工事が進行中のようだ。この右横をすり抜け道路を進む。お天気は心配なさそうだ!気温はこの時点で16℃。暑くなるかな?本日はH師匠とK高さんと私の3人で岳滅鬼岳と岳滅鬼山を目指す。待望の岳滅鬼行きなのでスタート地点から期待が膨らみ足早になる。





道路拡張工事なのか?整備が進んでいるようだ。左側の壁には地層がはっきりと現れている。中央辺りは溶岩なのか?この地層には英彦山山系の歴史が刻まれている。 7時29分




 

2、英彦山大権現  7時34分
駐車場から5分程歩くと、左手に鳥居が見えてくる。庭が綺麗に整備されていてとても清々しい。ここは英彦山大権現である。

   修験無双 

 

玉屋神社の鳥居を通過  7時41分
汐井川のせせらぎを聞きながら歩いて行くと、左手に鳥居が現れる。この鳥居を潜って進む道は玉屋神社への参道となる。

    「大山祇神社」の表札

 

汐井川にさしかかる  7時42分
先程の玉屋神社の鳥居から20mも歩くと、右手に汐井川の河原が見えてくる。足下には「黒岩山登山口」の表示があったが・・。

    どこが登山口?

 

汐井川を渡渉する  7時43分
「えっ!こんな場所を渡るの?」と、川から頭を出している岩をつたって斜めに対岸まで歩いて行く。この場所には「岳滅鬼山」への表示は一切ない。「黒岩山登山口」の表示があったが、地図を見ると岳滅鬼山へのコースの途中に黒岩山があるようだ。この川にコースが存在するとは思えなかった。不規則に並ぶ岩は足場が悪く滑りやすい。注意!

 

対岸に渡りコースを探す  7時44分
汐井川を渡ったのはいいが・・・コースが分り難く赤テープを探す。踏み跡は薄く、コース上には枯れ枝や枯葉が被さっている。

    どっちだ?

  植林の中を歩く  7時51分
最初はわかり難かったコースも何となく分るようになってきた。
先頭を歩くH師匠とK高さんは、赤テープを確認しながら快調に歩を進める。おかげで私は何も考えずについて行くだけだ。
しかし、私にとっては二人のペースが少々速いので必死だ!気が付くと汗がポタポタと落ちていた。
 

3、黒岩山への分岐  8時04分
先行の二人が立ち止まった。そこは黒岩山への分岐だった。黒岩山への道は伐採作業中のため「通行注意」の立札が立っている。

    略図あり

  シークレットビューポイント  8時11分
黒岩山への分岐表示を背に小高い丘がある。そこはH師匠お勧めのシークレットビューポイントだ。「行ってみよう!」とそこに寄り道をした。渓谷を挟んで障子ヶ岳方面を見ると、迫力あるバッドレス(垂直に近い岩壁)が目に飛び込んでくる。以前はよく見えていたそうだが、現在は木々が茂り視界不良だ!

景色を堪能した後はまた「黒岩山への分岐」に戻って先へと進んだ! 黒岩山はパスした。





着雪倒木を見ながら進む  8時19分  雪の重みで曲がった杉の木が痛々しい



 

川を渡渉する  8時22分
以前はここに橋が架けられていたそうだ。石造りの橋桁だけが残っていた。

    軽快に渡る

 

着雪倒木を潜って左へ  8時23分
川を渡り終えた後、すぐに着雪倒木がある。この下を潜って真っ直ぐ進むかと思いきや、左に進んで植林帯へと突入する。

    歩け!歩け!





暫く歩くと大南林道に出会った  8時36分  森を抜けると陽射しが眩しい



 

4、大南(おおみなみ)林道  8時37分
「正面に看板があるぞ!」近づいて見てみると、岳滅鬼山登山口の方向を示す大きな標識だった。左手に300mで登山口だ!

    深倉園地は右へ

 

岳滅鬼山登山口を目指して  8時38分
深倉園地までは4.5kmと表示されている。「そうか、深倉園地にも通じているんだ」
駐車場を出発して既に1時間11分経過。
しかしまだ岳滅鬼山登山口に到着していない。ここの標識の通り、大南林道から右斜めに伸びる支線に入った。林道なのでこの先、岳滅鬼山登山口までは気楽なウォーキングと思ったら、全く違っていた。






荒れた林道支線  8時43分  もはやこの道は林道とは呼べない。ガレ場である。
きっとこの林道は大雨が降る度に川のように水が流れているのだろう。復旧を望む。




 

直方営林署 集合解散場所  8時45分
林道沿いに小さな小屋がある。林業従事者の集合解散場所になっているようだ。扉は無いようだが使われているのだろうか?

    オレンジ色

  林道が分かれるが左へ進む  8時46分
小屋を過ぎるとすぐに林道が二手に分かれる。林道沿いの左の木に黄色いテープが巻かれているので、左に進むと判断する。

    左へ進む





5、岳滅鬼山登山口に到着  8時48分  登山口標識の右側から植林帯へ入る



 

岳滅鬼山登山口で記念撮影  8時50分
今回同行のK高さんは最近H師匠が福智山の山頂で知り合った方である。私同様にH師匠の登山学校に入学だろうか()

    さあ行こう!

 

峰入り古道  8時52分
登山口から少し上ったところに「峰入り古道」の標識を見つけた。これから厳しい道が待っているような、そんな予感がした。

    気を引き締めて

 

6、岳滅鬼峠  9時10分   940m
岳滅鬼山登山口から18分で岳滅鬼峠に到着。苔むした大きな藩境の石碑がドーンと立っている。「従是北豊前小倉領」と文字が刻まれていた。江戸時代には天領日田と豊前を結ぶ、英彦山参りの主要ルートになっていたそうだ。ここでH師匠から「両手を使えるように、ストックをザックの横につけましょう!」とアドバイス。岩場を覚悟した。

  岳滅鬼峠の標識
目指す岳滅鬼山は右へ。左に進むと籠水峠と表示されている。H師匠が「籠水方面はちょっと怖いところが・・」と呟いた。
鬼杉に通じる籠水峠方面は<難・荒路>と書いてあり、落ちたら終わりの難関の岩場があるそうだ。一般の方は行かない方がいいだろう。私も行ったことはなく、想像するだけだがたぶん尻込みするだろう。





岳滅鬼峠を出発!  9時16分  急登を見上げ、気合を入れて上って行く





紅葉した樹林の間から英彦山を望む  9時20分   とても綺麗だ

 

 

岩場をよじ登る  9時28分
急登に喘ぎながらも、時折見える風景を振り返りながら気分よく上っていると、突然目の前に大きな岩の壁が立ちはだかった!上を見るとH師匠は既に岩場を上り終えている。Kさんは奮戦中!幸いロープが垂れているので、これに頼るしかない。要領よく上るKさんの様子を参考にさせてもらって自分の番を待つ。

    

                             岩場を上ると絶景が待っていた!





大岩の上から英彦山南岳・北岳を望む(中岳は南岳と重なって見えない)  9時31分






秋の岳滅鬼山縦走路  9時34分  気分は最高だ!




 

分れ道を左へ  9時37分
縦走路を進んで行くと、道が二手に分かれている。左のコース上に「峰入り古道」の表示が置かれていた。ここから一旦下る。

    配慮が嬉しい

 

長い急登に挑む  9時40分
下ったらまた上る、急登のアップダウンは結構堪える。先程の岩場が終わってホッとするのも束の間、今度は長〜い急登でロープも2本しっかりと整備されている。「気合だ〜!」
必死に上って、「やったー!」と思ったら・・・
今度は目の前に崖が・・・(悲)

    

 

連続するロープ場  9時47分
ここはさすがに厳しい崖だ!先行のK高さんは調子よく上っている。H師匠は心配そうに下から見ている。崖の上の方をよく見ると、梯子のようなものが見える。あとで分かったが腐れかけた木のはしごで、止めてある針金もとても安全だとは言えない状態だった。このような梯子には絶対に身を任せることの無いように注意が必要だ!


息つく暇のない連続した崖。緊張しながらよじ登る。
ストックは邪魔になるのでザックに取り付けよう!






ほぼ垂直な崖を上る  9時48分   ロープに頼らず三点支持を忘れずに!



 


 

7、岳滅鬼山頂  9時56分  1040m
ここは岳滅鬼の手前にある岳滅鬼である。似たような山頂名で紛らわしい。山名の由来は、「餓鬼の心を滅する」からきているらしい。昔、山伏がこの山の岩場で<餓鬼道=物欲>を取り去る修行をしたという。

             
山頂は大分県日田市。岳滅鬼峠から必死に上って来たが、たったの600mだった。ここから大日ヶ岳まで6.9km。釈迦ヶ岳まで5.6km。峰入り古道はまだまだ続いている。一度この修験の道を縦走してみたいと興味が湧くが、危険な場所があるのだろうか?
ちょっと調べてみよう!

 

しゃくなげ自生地  10時00分
岳滅鬼を出発して岳滅鬼を目指す。まずは鞍部まで下って行く。下ってすぐのところにしゃくなげの自生地がある。

    春にまた来よう

 

気持ちのいい下りの縦走路  10時04分
木漏れ日、落ち葉の絨毯、秋の縦走路はとても気分がいい。快調に鞍部まで下ると、植林が伐採された殺風景な斜面が・・・。

    殺伐とした風景






 紅葉する障子ヶ岳   岳滅鬼と岳滅鬼の鞍部から障子ヶ岳を望む


 

岳滅鬼  10時10分
縦走路から右側を見れば障子ヶ岳の綺麗な紅葉風景が広がり、暫しうっとり眺めてしまう。しかし、左側は植林伐採による殺伐とした風景となる。岳滅鬼の山頂へと伸びる縦走路上にはたくさんの倒木が転がり、枯れかけた大木がまばらに立っている。その木々の間を縫うように進んで行く。

     

        縦走路で根を張る大木

 

8、岳滅鬼山頂 10時15分  1036m
駐車場を出発して2時間48分が経過していた。山頂の木々は黄葉が目立った!

     山頂碑 


 

青い空に黄葉が映える





綺麗な黄葉を愛でながらのんびり昼食タイム  10時55分





昼食後、山頂から雄大な景色を堪能  11時11分  左は岳滅鬼






往路を下山  11時13分  岳滅鬼を下って岳滅鬼を目指す!



 

9、岳滅鬼山頂  11時29分
しゃくなげ自生地を経て岳滅鬼岳の山頂に到着。これから往路で苦労したあの崖を下らなければならない。気を引き締めよう!

      山頂標識

 

真っ逆さまの崖下り  11時34分
古びた木の梯子が崖の上部だけに架けてある。留めてある針金が外れそうなので怖い。上から覗き込むとゾッとする。上るより下る方が難しそうだ。まず第一に足場の確保、そして木の根やロープなどを掴んで大丈夫かどうかを確認!こんな時、邪魔になるストックはザックに取り付けて、必ず両手がすぐに使えるようにしなければならない。

 

10、岳滅鬼峠  12時13分
岳滅鬼からここ岳滅鬼峠までの1kmを、急坂や崖と格闘しながら丁度1時間かけて下って来た。ホッと一息で10分休憩。

     倒れた石碑もある

 

11、岳滅鬼山登山口  12時39分
大南林道の支線にある登山口に到着。ここまで来れば一安心。

    登山口標識

  12、大南(おおみなみ)林道  12時48分
やっと広い大南林道に出てきた。しかし、すぐにまたこの大南林道を横切って登山道に突入することになる。

  
 荒れた林道 
  13、黒岩山への分岐  13時04分
植林帯の中を赤テープを探しながら歩いて行く。次回は黒岩山へ行ってみよう!

    快調、快調
 

汐井川を渡渉する  13時28分
最後でズッコケないように慎重に川を渡る。これより先は道も比較的良くなるので、ストックを川の水で洗った。

   やれやれ 

 

14、英彦山大権現  13時38分
あとはゆっくり大南林道を下るだけだ。陽射しは強くとても暑くなってきた。沿道の楓はまだまだ色付いていないようだ。

    車両通行止め

 

15、駐車場  13時45分
やっと駐車場に戻ってきた。今朝出発して6時間18分の山歩きだった。

    ゴール!


スマホの歩数計は14756歩だった。お疲れ様でした!


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背後のカラー